リモートで安保と口論するライアン。左は榊原CEO

　大みそかの格闘技イベント「RIZIN　DECADE」（さいたまスーパーアリーナ）の会見が3日に都内で行われ、ボクシングルールのエキシビション戦で対戦するボクシングの元WBC世界ライト級暫定王者ライアン・ガルシア（26＝米国）と元K―1スーパーライト級王者・安保瑠輝也（29）が激しく火花を散らした。だが、その裏で関係者はとあるトラウマに戦々恐々としている。それは…。 【写真】メイウェザーの銀座爆買いキャッチ 　この日都内で行われた会見に、ガルシアは米国からオンラインで出席。対する安保は寝坊で和歌山から会場に来ることができなかったため、まさかの電話参加となった。 　だが、今の2人に距離など関係なく、舌戦は燃え上がる一方だった。ガルシアが「安保はあくまでも〝Bサイド〟。ナンバーワンの選手と対戦するのはこういうことだと理解しておけ」と吐き捨てれば、安保も「AだかBだか知らんけど、盛り上げようともせず体重も守らないお前はなんやねん」と応戦だ。これに怒り心頭になったガルシアが「黙れ！　身の程を知れ！　試合でボコボコにしてやる！」とまくしたてるなど、2分8ラウンドで行われる約1か月後の対戦にキナ臭い空気が漂った。 　そんな2人を見つめつつ、あるRIZIN関係者は意味深なため息をついていた。「メイウェザーの〝トラウマ〟ですよ…。またあんな大変なことになるかもしれないと思うと、もう今から気が重いです…」と肩を落とした。フロイド・メイウェザーは2018年大みそかと22年9月にRIZINに参戦。その際、引き連れた40人超の〝取り巻き〟に散々振り回されたからだ。 　例えば初参戦の際には、試合前日にメイウェザーの息子を名乗る人物が急に会場に現れ「父の入場で歌わせろ」と言い出した。確認したところ本当に息子でラッパーの「King　Koraun」だったため、急きょリハーサルを行うことに…。さらに、その最中に「マクドナルドが食べたい」と要求され買い出しに奔走。ほかにも「当日になって『ケンタッキーを30人前買ってこい』とかありましたから。それがトラウマになっているので、今回も同じようなことがあるのではないかと…。こういうのって要は、本人より、周りですからね…。果たしてどれだけの関係者が来るのか…」と先を思いやった。 　続いて参戦したマニー・パッキャオの関係者はメイウェザーの半分ほどだった。だが「パッと振り返ると人が増えていたんです。パッキャオは選挙に出るような人なので、いろんな人とすぐ仲良くなってドンドン人数が増えたんです」と膨れ上がったという。関係者が来ればその宿を用意しなくてはならない。近年は観光客増加によりホテルを確保するのも一苦労とあって「年末は値段も高いですし。せめて人数だけでも早く教えてほしいんですけど…。地獄のインバウンドにならないといいんですが…」と遠い目をしてつぶやいた。 　今年の大みそかも一筋縄でいくことはなさそうだ。