58歳ホリフィールドが非難殺到試合で元UFC王者に109秒TKO負け…「ストップが早い」と抗議もトランプ前大統領は判断を支持
プロボクシングの元世界ヘビー級統一王者のイベンダー・ホリフィールド(米、58)が11日(日本時間12日)、米フロリダ州ハリウッドのセミノール・ハードロック・ホテル&カジノで、総合格闘技団体UFCの元王者のビトー・ベウフォート(44、ブラジル)とボクシングの公式8回戦を戦い、わずか1回1分49秒でTKO負けした。オファーはわずか8日前。非難轟々の中でレジェンドはリングに立ったが、58歳の年齢には勝てず10年ぶりの復帰ファイトは晩節を汚すような結果になった。
「私の体のどこも痛んでいない」
見るも無残だった。102キロに絞った、その肉体こそ58歳とは思えぬほどシェイプアップされていたが、ゴングと同時に繰り出した数発のジャブはハエが止まるほどスローモーだった。左構えのベウフォートはスピードとパワーにまさる左ストレートでプレスをかけた。続けて左ストレートから左アッパーのコンビネーションをクリーンヒットされたホリフィールドはロープに体を打ち付けるようにしてダウンした。すぐさま立ち上がったが、至近距離からアッパー、ボディの怒涛のラッシュを受け、ホリフィールドはガードを固めて頭を下げて耐えていたが、反撃の意思を見せなかったため、レフェリーは試合をストップした。 ホリフィールドは、リングの下でインタビューに応じ、「あの男が私を押してきた。あの男は強い。だが痛みはなかったんだ」と、豪語。 「左のアッパーで足にきたのでは?」と聞かれ、「私をひどく痛めたパンチはなかった。体のどこも痛んでいない」と、まくしたてた。 ホリフィールドは、レフェリーのストップにクレームをつけた。 「あれは悪い判断だった。レフェリーがあれほど早く試合を止めることは許されるべきではなかったと思う」 数々のビッグファイトを演じてきたレジェンドのプライドだろう。 それでも「本当のところは私が以前のように元に戻れず、動き回ることができなかった。彼に近づけなかった。少し悲しい。それが現実だ」という本音もチラリ。 わずか109秒の悲劇が起きたのも無理はなかった。