海外メディアも羽生結弦が挑んだ4回転アクセルに注目…中国SNSに感動メッセージが殺到「あなたはアイススケートの奇跡です」
北京五輪のフィギュアスケート男子シングルフリースケーティング(FS)が10日、北京の首都体育館で行われショートプログラム(SP)で8位と出遅れた羽生結弦(27、ANA)が4回転アクセルに挑戦、転倒はしたが、回転不足の判定 ISUの公認大会で初めての認定を受けた。4回転サルコーの転倒ミスなどがあり計283.21で4位となりメダルには届かなかったが、海外メディアは、“アイス・プリンス”の世界初となる挑戦に注目した。
「革命的ジャンプ」「歴史を作りかけた」
米NBCスポーツは「見よ。羽生が歴史的な4回転アクセル達成できず」との見出しを取り、羽生の4回転アクセルへの挑戦を映像とともに伝えた。 記事は「羽生が4回転アクセルへの挑戦で、ほぼ歴史を作りかけた。日本出身で2度の五輪金メダリスト(の羽生)のそのジャンプは、わずかに回転不足で、合計283.21で演技を終え4位に入った。試合後に羽生は、“水曜日の練習で怪我を負った”と語った」とレポート。 アンダーローテーション判定ながら、ISUの公認大会で史上初めて認められた4回転アクセルについて「昨年12月の全日本選手権で初めて4回転アクセルを披露した羽生にとって、最も成功に近いジャンプだった」と評価した。 欧州をカバーしているユーロスポーツは「羽生が4回転アクセルの挑戦に失敗した後、ネイサン・チェンが金メダルを勝ち取る」との見出しを取り、記事の中で、羽生の4回転アクセル挑戦について触れた。 「チェンの偉大なライバルである羽生は冒頭の演技で4回転アクセルを生み出すことに失敗し、2つ目の4回転サルコーでも転倒した」とレポート。 「この2つのミスは、2度の五輪金メダリスト(の羽生)が彼の残りのプログラムを現実的に誇りのみをかけて滑ったことを示し、その後、ほぼミスなしで滑り切った。羽生はシーズン活動を中断させた足首の故障に悩まされる様子は、ほとんど見せず4位に終わった」と健闘を称えた。 英ガーディアンも、ネイサン・チェンの金メダル獲得を報じるニュース記事の中で羽生について触れた。 「昨年11月の練習で転倒してから故障に悩まされ、グランプリシーズンのすべてを欠場して暗雲立ち込める中、羽生は北京五輪へ臨んだ。羽生は、この3年間のSPで最も低い得点で8位となり、FSでは表彰台に到達するために何か途方もないことが必要とされた」と紹介。 「過去の競技大会で誰一人として着地したことのない革命的なジャンプとなる4回転アクセルへの挑戦を最初のジャンプで披露した。だが、回転が足りず氷上に倒れ、その後、4回転サルコーでもう1度転倒した。そこから彼は、高難度の詰まったスケートで素晴らしい滑りを見せ、合計283.21で最後に3人のスケート選手が彼を4位に落とすまで金メダルの位置に留まった」と記した。