無敗で皐月賞圧勝のエフフォーリアはダービーも勝てるのか?
さらに皐月賞を3馬身以上つけて勝ったのは2011年のオルフェーブル以来で、中山コースだと実に1994年のナリタブライアン以来となる。この2頭はともに3冠馬。この日のパフォーマンスは2冠どころか、ほぼ3冠級の衝撃と言うことになる。 強力なライバル馬も見当たらない。 ダノンザキッドの日本ダービーでの巻き返しを川田騎手は、「返し馬の手応えが抜群で自信を持って臨みましたが、能力を全く出せずに終わってしまいました。ダービーへ向け、あらためてしっかり修正していきたい」と誓ったが、あまりに課題が多い負け方だった。 ただ2009年の皐月賞で単勝1.7倍の1番人気に支持されながら14着と大敗したロジユニヴァースが日本ダービーで復活Vを果たした例がある。ちなみに、この時騎乗していたのが横山武の父の横山典。もしダノンザキッドが、エフフォーリアを相手にリベンジを果たせば、どこか因縁めいているが、精神的な弱さを露呈した以上、巻き返しは厳しいのかもしれない。 むしろライバルは3月27日の毎日杯をレコードで勝ったシャフリヤールとなるだろうが、共同通信杯ではエアフォーリアに敗れて3着だった。皐月賞上位陣の中では、直線で追い込んできたルメール騎手騎乗の4着アドマイヤハダル、5着ヨーホーレイクがダービー向きの脚質に見えるが、逆転まではどうか。それほどエフフォーリアの皐月賞の勝ち方は衝撃的だった。ちなみにエアフォーリアとは、ギリシア語で「強い幸福感」を意味する。厩舎入りした際に「体が弱かった」そうだが、1戦1戦戦うごとに強くなり成長してきた。その進化はまだ止まらない。昨年の3冠馬コントレイル級のスケールを秘めており、この先、もっと「強い幸福感」を得そうである。