どうなる“戦国”皐月賞?!混戦を制するのは師弟愛か、それとも兄弟の絆か…波乱ドラマの予感
クラシック3冠戦の初戦となる「第81回皐月賞」(G1、芝2000m)が今日18日、千葉県船橋市にある中山競馬場で行われる。前売り単勝オッズ(17日午前0時)は、ハイレベルの共同通信杯を制した無敗馬エフフォーリア(牡3、鹿戸)が3.6倍、4戦3勝の2歳王者ダノンザキッド(牡3、安田)が3.7倍で人気を分け合うが、混戦必至の“戦国”ムード。17日に降った雨の影響で重馬場になる可能性があり、時計が掛かり2分台での決着になるようならば思わぬ穴馬の台頭もありそうだ。
皐月賞前に起きた2つの異変
皐月賞を占う上で、その勢力図をガラリと一変させるレースが2つあった。まずは2月14日、東京でのG3共同通信杯。4番人気だったエフフォーリアが芝1800mを1分47秒6の好時計で快勝した。着差がつきにくいスローペースにもかかわらず、2着馬に2馬身半差はインパクト大。スケールの大きなエピファネイア産駒にコンビを組む横山武史騎手が手応えをつかんだのは言うまでもない。 「デビュー前から凄くいい馬だという感触があり、期待も大きかった。重賞を勝てたので次はG1を勝てるようがんばりたい」 その能力を証明するかのように、退けた馬がその後に重賞を勝ち上がっていく。3着シャフリヤールが毎日杯(3月27日・阪神)を競り勝ち、2着ヴィクティファルスがスプリング・ステークス(3月21日・中山)を制したことでエフフォーリアの評価はさらに高まった。 一方、3月7日のG2弥生賞ディープインパクト記念では単勝1.3倍の1番人気に支持されたダノンザキッドが逃げ切りを許し、まさかの3着。それまでは昨年の3冠馬コントレイルと同じ軌跡を描き、1強ムードさえ漂わせていただけに、デビュー4戦目にしての初の敗戦はショッキングですらあった。 これをあくまでもトライアルと受け取るか、いや、真の実力があれば、いくら前残りの展開でもねじ伏せてもいいのではないか。新星の誕生と、王者のピリッとしない敗戦が戦国ムードを高めている。