戦力として“見切り”近づく選手も? 伸び悩む「元ドラ1」たち、来季は結果を求められるのは
チームは昨年のドラフトで村田怜音、今年のドラフトで渡部聖弥(大阪商業大)と大学生の大砲候補を続けて獲得しており、来シーズンはさらにチャンスが限られる可能性は高い。二軍でチームトップの11本塁打を放っているのは救いだが、そろそろ一軍の投手相手にも結果を残さないとさらに厳しい立場となる可能性は高いだろう。 そしてさらに苦しい立場の選手が目立つのが2021年にドラフト1位で入団した選手たちだ。一軍の戦力となっているのは隅田知一郎(西日本工大→西武)、大勢(関西国際大→巨人)、黒原拓未(関西学院大→広島)の3人だけ。中でも年々苦しくなってきているのが、彼らと同じ大学生投手として期待が高かった山下輝(法政大→ヤクルト)である。1年目にはプロ初勝利をマークし、日本シリーズでも先発を任せられたが、2年目の昨シーズンは左肘の故障で二軍でもわずか1試合の登板に終わる。 3年目の今年も一軍昇格を果たせず、二軍でも19試合の登板で防御率5点台後半と結果を残すことができなかった。先日、背番号も15から49に変更されることも発表されている。大学時代からそのスケールの大きさは評判となっていたものの、とにかく故障が多いのが課題である。このオフには台湾で開催されるウインターリーグにも参加するが、まずは万全の体調で来年春のキャンプに臨めるように調整することが重要になりそうだ。 そして2021年のドラフト1位組では高校卒の投手も苦しい立場となっている。150キロを超えるストレートで夏の甲子園を沸かせた風間球打(ノースアジア大明桜→ソフトバンク)が早くも自由契約を通告された(育成での再契約の見込み)。中学時代に150キロをマークして話題となった森木大智(高知→阪神)も来シーズンからは育成契約となると報道されている。 彼らを抑えてナンバーワンの評価を得ていた小園健太(市和歌山→DeNA)も今年ようやく一軍デビューを果たしたが早々に打ち込まれて降板となり、二軍での成績も18試合に登板して防御率4点台中盤に終わった。同学年で育成ドラフトでプロ入りした福島蓮(八戸西→日本ハム育成1位)と柳川大晟(九州国際大付→日本ハム育成3位)が今年一軍で貴重な戦力となっているのとは対照的な状況と言えるだろう。