是非論沸騰の森保監督のA&五輪代表兼任をいつ解くべきか?
U-22ジャマイカ代表と対戦する28日のキリンチャレンジカップ2019(トランスコスモススタジアム長崎)へ向けて、東京五輪世代のU-22日本代表が24日から長崎市内でキャンプを行っている。 カタールワールドカップを目指すフル代表との兼任監督になった昨年7月以降では、森保一監督が東京五輪世代となる年代別代表の活動を初日から指導するのはU-21代表として臨み、準優勝した同8月のアジア競技大会(インドネシア・ジャカルタ)以来、実に1年4ヶ月ぶりとなる。 長い空白期間が生じた理由は、フル代表と年代別代表の活動が重複してきたからに他ならない。両チームを指揮することが物理的に不可能なため、森保監督はフル代表を優先し、全幅の信頼を寄せるサンフレッチェ広島時代からの腹心、横内昭展コーチが年代別代表の監督代行を務めてきた。 この間、フル代表として参戦した6月のコパ・アメリカ(ブラジル)に18人、今月のEAFF E-1サッカー選手権(韓国・釜山)には14人の東京五輪世代をそれぞれ招集。兼任監督のメリットを生かしてチームを編成してきたが、システムが前者の[4-2-3-1]と後者の[3-4-2-1]とで異なるなど、強化という点では残念ながら一貫していない。 11月には敵地でキルギス代表とのカタールワールドカップ・アジア2次予選を戦った森保監督が、ベネズエラ代表との国際親善試合(パナソニックスタジアム吹田)に臨むフル代表から一時的に離脱。広島市内でキャンプを行っていたU-22代表に合流する、異例のスケジュールが取られた。 森保監督が一度だけ練習を指揮したU-22代表は、しかし、翌17日のU-22コロンビア代表との国際親善試合(エディオンスタジアム広島)で完敗。試合後に森保監督および横内コーチが慌ただしく戻ったフル代表も、19日のベネズエラ戦で前半だけで4失点を喫する屈辱的な大敗を喫した。 2つのカテゴリーの日本代表を、同時に率いる難しさが露呈しているのではないか――ベネズエラ戦後の取材エリアで現状に対する認識を問われた、日本サッカー協会(JFA)の田嶋幸三会長は「それはまったく筋が違う」と質問を言下に否定している。