「仕事で憂鬱になる」必要は1ミリもない…"たかが仕事"でメンタル崩壊せずに職場でうまくやる方法
仕事のことで気が重たいとき、どうすれば心が軽くなるか。心理カウンセラーの片田智也さんは「仕事のことを考えて憂うつになるとき、人は視野が狭くなっている。そんなときは『人生という大きな丸』の中に『仕事という小さな丸』が含まれている状態をイメージして、『仕事の丸』が大きくなりすぎていないか振り返ってみるといい」という――。 【イラスト】上司の機嫌について考えてもムダでしかない ※本稿は、片田智也『弱メンタルでも職場でうまいことやる方法を教えてください!』(明日香出版社)の一部を再編集したものです。 ■真剣な人ほど憂鬱になり、視野が狭くなる ---------- 仕事のことを考えるだけで憂うつ ↓ 「真剣」になることは大切、でも「深刻」にはならなくていい ---------- 仕事のことを考えて憂うつになることは、誰にでもあります。 家に帰ってからもその日のミスを引きずったり、やり残した仕事を思い出してどんよりしたり、ずんと気分が重くなってしまうことはあるでしょう。 仕事というのは悩みや気がかりの宝庫です。 その気になれば、いくらでも考えを巡らせることができます。 マジメな人ほど深刻に背負い込んでしまいやすいでしょう。 憂うつになるのは、あなたのメンタルが弱いからではありません。 それだけ仕事について真剣に考えている証拠なのです。 刀の「真剣」を手にして対峙している武士をイメージしてみてください。 じりじりと、互いの動きをにらみ合う緊迫感。真剣勝負の瞬間です。 さてこの時、彼らは何を思っているのか? 「今日の晩ご飯どうしよっかなぁ」などと考えているのでしょうか? ありえません。 目の前の相手で頭がいっぱい。それ以外、何も見えていないはずです。 真剣になるということは、すなわち視野が狭くなることを意味します。
■「たかが仕事」人生を超えるほど大きくはない 「考えるだけで憂うつ……」。 そんな時、あなたの目には仕事しか見えていないはずです。 2つの丸をイメージしてみてください。 「人生という大きな丸」の中に「仕事という小さな丸」が含まれている状態。 それが本来の関係性です。 もしかしたらあなたは、「仕事の丸」が大きくなりすぎているのかもしれません。 場合によっては、「仕事」が「人生」を超えてはみ出していないでしょうか? だとしたら、それは明らかに背負いすぎです。気持ちが重くならない方が変でしょう。 言葉は悪いですが、「たかが仕事」。 人生を超えるほど大きなものではないはずです。 もちろん、そういう瞬間があっても構いません。 時には、人生をはみ出すぐらい仕事に真剣勝負を挑むのもよいでしょう。 でも、そのような状態は一時的であって欲しいものです。 仕事に対して「真剣」であることは大切。 だからといって、「深刻」になる必要はありません。 考えるだけで憂うつになってしまうような時は、「仕事の丸」が大きくなりすぎていないか振り返ってみてください。 ---------- 気楽なほどよい真剣さを身に付けよう ---------- ■上司の機嫌について考えてもムダでしかない ---------- 上司に報告する際おどおどしてしまう ↓ 意識を「上司」から「話す順番」へ変える ---------- 苦手な上司に報告や連絡をする時、顔色を窺ってびくびくしていないでしょうか? 「ダメ出しされるのでは?」と警戒していると、簡潔に話せなくなります。 普段から機嫌の悪い上司相手なら特にそうでしょう。「怒らせないように」と気を遣えば遣うほど、回りくどい話し方になるはずです。 「は? 何が言いたいの?」などと言われようものなら、また萎縮してしまいます。どうすれば、この悪循環から抜け出せるのでしょうか? おそらく、あなたは「おどおどしている」のではなく、「おどおどしてしまっている」のではないでしょうか? 何も、あなた自身の判断で「そうしている」わけではないはずです。 自分でコントロールできないことをどうにかしようとすると、ますます心が乱れてしまいます。 こういう場合、重要なのは「何を考えないか?」です。 結論から言うと、上司の機嫌について考えるのをやめましょう。 機嫌の悪い人というのは、何をしてもしなくても、たいてい機嫌が悪いものです。明日の天気を気にしているのと同じで、考えても考えなくても結果は変わりません。