福住仁嶺選手(No.14 ENEOS X PRIME GR Supra)「あんなに喜べない表彰台はない」 | SUPER GT 2024 第3戦 鈴鹿【SUPERGT あの瞬間】
── 交代した大嶋戦手が2番手で走行を続け、近づく2回目のピットインのタイミングが37号車との勝負となりました。結果、37号車が先にピットイン、14号車は2周後にピットインしてオーバーカットを狙う形でした。37号車が先に動いたことをどう思いましたか?
福住:意外には感じなかったですね。37号車は(笹原)右京選手がスタートして、第2スティントも走って……という流れだったので、おそらく2時間超えてまで走らないだろうと、なんとなく予測はできてたんです。対して、大嶋選手の方が(37号車に対して)ペースがありそう(速そう)だったので、向こうがどう動くかなっていうところで僕もヘルメットを被って見てたんですが、(37号車が)先に動いて。そのあとの大嶋選手の猛プッシュですが、いろんな方が言ってたように、本当にかっこいいインラップを走っていただいて。ああいう姿も見させてもらったので気合も入りましたし、刺激になりました。
── 戦略としてオーバーカットを狙いましたが、ピットから動いた直後は、No.100 STANLEY CIVIC TYPE R-GTがファストレーンを走行中。なんとか接触を回避してコースに戻りましたが(※)、心中は穏やかではなかったと思います。 ※ のち、14号車は「ピットエリア遵守事項違反」(ファストレーン走行中の車両走行妨害)のドライブスルーペナルティを課せられる。
福住:そうですね。僕は、(ドライバー交代後、シートに)座ってからシートベルトをちゃんとついてるかっていうのと、エンジンをかける前にちゃんと“IG”(イグニッション)がオンになってるかとか、いろんなことを全部見てから発進するようにしてるんですが、発進前にうしろをちゃんと見れてなかったっていうことは、個人的に後悔してる部分でもあります。ピットロードを離れたら、すぐうしろに100号車が突然現れたんで、“あっ、今のやばいな”っていうのはすぐに察しました。でも、コースに出ていった以上はもう何もやり直せない状況なので、とにかく今の僕のベストを尽くそうという思いでした。アウトラップのときからもう嫌な感じ(ペナルティが出る)はしましたけど、今後は、何か起きたときに、それが2回、3回と続かないよう、なるべく焦らないようにと自問自答しながら走ってたような感じでした。