クラシック候補不在で混戦必至な2歳の中距離王決定戦。人気の盲点になり得る若駒とは?【ホープフルステークス】
12月28日、2024年最後のJRA・GⅠにして、2歳中距離チャンピオンを決める重要な一戦、ホープフルステークス(中山・芝2000m)が行なわれる。 【動画】優駿への登竜門。過去5年ホープフルSの勝ち馬をプレイバック 2017年にGⅠに昇格してから、サートゥルナーリア(18年)、コントレイル(19年)、ダノンザキッド(20年)、そして先週の有馬記念を制したレガレイラ(23年)まで、そののちにもGⅠを制覇する傑出した優駿を多数送り出している本レース。今年も素晴らしい素質を持ったメンバーが出揃った。 ただ、本年のホープフルステークスで残念だったのは、デビューから3戦3勝で京都2歳ステークス(GⅢ、京都・芝2000m)を快勝し、来年のクラシック候補の呼び声も高かったエリキング(牡/栗東・中内田充正厩舎)を欠いていること。元々、本レースへの出走には消極的だったが、12月12日に右第1指骨の剥離骨折が判明。全治3か月で休養に入ったことで、万全の状態での復帰を待ちたいところだが、ホープフルステークスの力関係を計るのに本馬はひとつの物差しになってくれる。 今年の出走メンバーに重賞勝ち馬は、単勝1番人気が予想される東京スポーツ杯2歳ステークス(GⅡ、東京・芝1800m)の覇者クロワデュノール(牡/栗東・斉藤崇史厩舎)と、札幌2歳ステークス(GⅢ、札幌・芝1800m)の勝ち馬マジックサンズ(牡/栗東・須貝尚介厩舎)の2頭のみ。まだポテンシャルを計りかねる2歳競馬ゆえ、その一角が崩れるケースは十分に想定されるが、その場合に浮上するのはどの馬かと考える際に、前記のエリキングが重要な指標としての役割を果たしてくれるのだ。 連軸としての主役に取り上げたいのは、エピファネイア産駒のジョバンニ(牡/栗東・杉山晴紀厩舎)である。 新馬戦(小倉・芝1800m)を4角先頭で逃げ込んで飾ると、次走の野路菊ステークス(OP、中京・芝2000m)では4番手から差し脚を伸ばして半馬身(0秒1)差の2着。続く京都2歳ステークスでは、行き脚がつかずに後方からの追走になったが、第3コーナーから押し上げて急追。先頭には及ばなかったが、1馬身1/4(0秒2)差の2着とした。そして、この野路菊ステークスと京都2歳ステークスの勝ち馬こそ前記したエリキングで、ジョバンニは2走続けてその2着に食い込んでいるのである。 エリキングを2歳牡馬の頂点を成す1頭と評価するならば、ジョバンニはそれに次ぐフェイズに位置する馬であるのは論を待たないところ。勝ち身に遅いという点はあるものの、人気の盲点になるならば、ジョバンニを”主軸”とするのは狙いとして十分成立するはずだ。
【関連記事】
- 【画像】大谷翔平&真美子夫妻の“仲睦まじいツーショット”写真を厳選してお届け! 愛犬デコピンも登場
- 【画像】大谷翔平の妻、田中真美子が輝いた“現役バスケ選手時代”を厳選フォトで一挙紹介! 貴重なショートカット時代も
- 64年ぶりの3歳牝馬Vはなぜ完遂できたのか。敏腕トレーナーが語った「斤量の優位性」「主戦乗り替え」の思惑が復活走に導く【有馬記念】
- 京都競馬場で起きた、ただならぬ“異変”――。スマホ使用で即日『騎乗停止』になった岩田康誠騎手のジョッキーパンツを複数騎手が着用して出走
- 「日本の競馬ファンのアイドル」藤田菜七子元騎手の電撃引退に英紙が異例特集! 恩師が明かした「引退届を泣きながら書いていた」に衝撃隠せず