ファンがファンを育てる! 珈琲サブスクPostCoffeeの成功事例で学ぶ“ファーストフォロワー”の作り方
だが、「リリース当初は顧客の獲得に苦労した」と下村氏は振り返る。
┌────────── 当初は『コーヒー×テック』を押し出し、アプリ内で2タップすると翌日にはポストにコーヒーが届く便利な通販サービスを展開していました。狙い通りにテック系メディアへの掲載を獲得し、ITに興味が強い層にアプローチできたのですが、思うように顧客が増えませんでした(下村氏) └──────────
2019年3月からβ版のサービスを展開し、2020年2月に正式リリース。その後、3ヵ月で会員数が7倍に増え(β版展開時との比較)、イノベーターやアーリーアダプター層の顧客獲得に成功した。しかし、継続ユーザーになりづらく、期待したような成果につながらなかったという。
┌────────── コーヒーに対するニーズは非常に幅広く、サービスの『Who(誰が顧客なのか)』と『What(届ける価値は何なのか)』がうまく重なっていないと気付いたんです。そこで、ヘビーユーザーとすぐに退会したユーザーの数十人にヒアリングを実施しました。普段どこで、どんなコーヒーを買って、いつ、どのように飲んでいるかといったコーヒーにまつわる質問と、それ以外のライフスタイルについても深掘りしました(下村氏) └──────────
ユーザーの特性を知り、ファーストフォロワーを特定するために、「休みの日に何をするのか」「趣味は」「好きなブランドや芸能人は」など、さまざまな角度から質問した。これは、ユーザーが持つ欲求を見定めるうえで効果的なのだという。 ┌────────── 単に『買った』『利用した』という結果だけを見るのではなく、サービスをどのように使っているか、楽しんでいるかを観察し、その行動の背景にどんな環境や状況があるかを把握することで、その先にある顧客の欲求が見えてきます(高橋氏) └────────── ユーザーを知るためのヒアリング方法は、SNSやメール、電話、イベント、インタビュー、自宅訪問など多様で、必ずしも正解があるわけではない。自社サービスとユーザーにとって相性が良い方法をかけ合わせる必要がある。