ファンがファンを育てる! 珈琲サブスクPostCoffeeの成功事例で学ぶ“ファーストフォロワー”の作り方
ファーストフォロワーの声を生かしアップデート、継続率96%に
PostCoffeeでは、ファーストフォロワーへのインタビューとUGCの分析を継続しており、これが多くのサービス改善につながっている。 ■ 改善(1)
コーヒーを発送するボックスを「テープ止め」から「バンド」へ変更。開封する際にボックスが破れ、SNS投稿時に見栄えが悪くなることから、ボックスが破れないスタイルにした。
■ 改善(2) ボックスに同梱していた数ページの冊子に対して「捨てづらい」という声があり、処分しやすいタブロイド形式に変更した。 ■ 改善(3)
コーヒーのパッケージに貼られたラベルを収集しやすいよう、剥がしやすいラベルに変更した。
■ 改善(4) サブスクにおまけとしてクッキーを同梱していたが、一部のユーザーから「クッキーはいらない」といった声が聞かれたため、同梱をストップした。 ■ 改善(5)
サブスクは当初、「3種類のコーヒーを3杯ずつ届ける」ライトなプランしかなく、そこから種類や分量を増やすなどのカスタマイズを自在にできるようにしていた。しかし、カスタマイズが大変だったり、そもそもカスタマイズができると知らなかったりするユーザーが多く、最初から4つのプランを用意することにした。
■ 改善(6)
サブスクに、好みに合わせて世界中のコーヒーが届く「ベーシックコース」に加えて、日本全国のロースタリー(自家焙煎のコーヒーショップ)のコーヒー豆“だけ”が届く新コース「ロースターコース」をリリースした。
┌────────── その他にも、レビュー・評価機能や豊富な検索機能の追加、レコメンドの精度向上など、ファーストフォロワーの声を参考に、さまざまなアップデートを重ねてきました。そうした結果、2022年の売上は2020年と比較して450%増に。会員数は8万人を超え、サブスクの継続率は96%(2024年2月時点)まで向上しています(下村氏) └──────────
┌────────── 事業を伸ばしていくには、ファーストフォロワーの声を聞き続け、価値を市場にフィットさせていくファンマーケティングの活動が不可欠だと思います。時が経てば、市場が変化したり、顧客のニーズや競合の動きが変わったりもしますが、自社の熱狂的なファンの声を聞き続けることで価値を再発見し、改善のヒントが見つかるはずです(高橋氏) └──────────
今や多くの企業にとって必至の戦略となったファンマーケティング。ファーストフォロワーを見極められると、商品の価値が定まり、アプローチも明確になる。そうして顧客満足度が上がっていくと、ファンの輪が自然と広がるのかもしれない。