【18歳から脳は老化する!?】脳科学者が予防法や対策を解説!〈脳老化のスピードを遅くすることは可能?〉
仕事もプライベートも忙しく、ストレスにさらされる毎日。最近は、スマホやマルチタスクの影響も相まって「脳疲労」というワードが身近になってきたけれど、放っておくとそれが「脳老化」へと繋がってしまう可能性が。まだ若いから大丈夫ということはなく、やる気がおきない、集中力が続かないなども脳老化の影響かも……! 〈脳老化診断〉であなたの【脳老化タイプ】をチェック!
【脳老化】って一体何? 18歳から老化するって本当!?
教えてくれたのは……西 剛志さん 脳科学者・分子生物学者。博士号を取得した後に特許庁を経て、2008年に企業や個人のパフォーマンスをアップさせる会社を設立。世界的に成功している人たちの脳科学的なノウハウをレクチャーし、才能を引き出す方法を提供している。テレビや雑誌、WEBといったメディア出演や講演など多角的に活動し、『80歳でも脳が老化しない人がやっていること』(アスコム刊)をはじめ著書も多数。
【脳老化】とは脳の神経細胞が減って萎縮すること
脳の老化は、神経細胞が減ることにより脳のシワが深くなったり空洞ができたりして、脳そのものが萎縮してしまうことが大きな要因です。脳の神経細胞は、年齢を重ねるにつれて少なくなっていくのは避けられないこと。以前、『脳はシワがあった方がいい』と噂されたこともありますが、それは関係なく、シワが増えていくのは明らかに脳の老化です。ただ、脳老化は、約60%が遺伝的な要素、約40%が後天的な環境要因によって決まるとされています。生活習慣などが脳の老化を加速させてしまう部分も大きいので、若いからといって安心はできません。とくにストレスやスマホの使い過ぎは脳への影響も大きく、30代で突然やる気がなくなったり、記憶力が低下したりしてしまうという事態にも。今から『脳を老化させないこと』を意識しておくのも大切ですよ。
脳老化は18歳から始まるって本当?
・情報処理能力のピークは18歳 ・人の名前を覚える力のピークは22歳 ・顔を覚える力のピークは32歳 ・集中力のピークは43歳 ・相手の気持ちを読む力のピークは48歳 ・語彙力のピークは67歳 脳の老化は、高齢になってから一気に進むわけではありません。ハーバード大学をはじめとしたさまざまな研究データによると、情報処理能力のピークは18歳、顔を覚える力のピークは32歳、語彙力のピークは67歳など、能力によって衰え始める年代にはバラつきがあります。加齢とともに衰えていく能力を『流動性知能』、逆に加齢とともに蓄積されていく能力を『結晶性知能』と呼びますが、語彙力は結晶性知能の中でも断トツで伸びていく能力。50代以降も衰え知らずで、作家が年齢を重ねても良い作品を生み出し続けられるのは、そういう理由からだと推測できます。