海水や霧から飲料水を!? 世界の革新的な節水~実践とヒント~
チリの霧除けネット
降雨量の少ないチリの沿岸砂漠では、「Fog Catcher -霧ネット‐」を使って空気中の水分を回収しています。チリのカルロス・エスピノーザ教授が発明、特許を取得しており、同教授はユネスコに特許を寄贈して世界中で利用できるようにしました。このネットには霧を捕獲し、水に変える機能があります。霧はネットを通過し、その中に含まれる水が閉じ込められチューブとパイプを通って収集タンクに送られます。霧と風があることが不可欠ですが、チリの沿岸地域は霧の採取に適しています。セログランデ生態保護区では、採取した霧水は保護区自体の灌漑、動物への給水、ビールの製造、消費用の水など様々な用途に使用されています。保護区には 29 の霧捕集装置があり、霧採取網は合計 250 平方メートル、チリで最も重要な霧のオアシスの 1 つとなっています。この革新的な方法は、乾燥地帯に水源を提供するモデルケースになっています。持続可能な水源を提供することでSDG6に貢献し、気候による水不足に対処することでSDG13(気候変動対策)に貢献しています。
日常生活で役立つ節水のヒント
節水には大規模な解決策も重要ですが、個人の行動も大きな役割を果たします。バルセロナの10のヒントに加えて、誰でも今日から取り入れられる実践的なヒントをいくつか紹介します 1.植物を庭に植える 2.野菜や食器は「ため洗い」をする 3.お風呂は一緒に入るか続けて入る 4.お風呂の残り湯を洗濯や掃除に使う 5.洗濯はある程度まとめておこなう 6.トイレの大小レバーを使い分ける
おわりに
水の確保は、世界的な緊急課題です。大規模で革新的な技術、法の整備から日々の習慣まで、あらゆる努力がこの大切な資源のサステナブルな保全に貢献します。SDGsに沿ったこれらの解決策は、水不足に対処するだけでなく、より広い範囲での環境的・社会的利益をも促進します。これらの多様な戦略から学び、実践することで、すべての人や次の世代にとって安全な水の未来を確保することができるでしょう。