“JKモーグラー”川村あんり5位入賞の価値「あきらめない姿がみんなに伝わればいい」のインタビューが感動呼ぶ
フリースタイルスキーの女子モーグル決勝が6日、河北省張家口の雲頂スノーパークで行われ、日本女子の冬季五輪史上最年少メダリストの期待がかかった川村あんり(17、東京・日体大桜華高)が77.12点と得点を伸ばせず5位で表彰台を逃した。 3日の予選1回目を5位で一発通過した川村は、20人で争われる決勝1回目を2位、12人に絞られた2回目を3位と快調に通過。しかし、6人が競う最後の3回目で第2エアの着地がやや後傾するミスが響き、銅メダルを獲得したアナスタシア・スミルノワ(19、ロシアオリンピック委員会)の77.72点にわずか0.60ポイント届かなかった。 ターンで高得点をマークしたジャカラ・アンソニー(23、オーストラリア)が83.09点で金メダルを、断トツの速さを誇ったジェーリン・カウフ(25、アメリカ)が80.28点で銀メダルを獲得。日本勢は星野純子(32、リステル)が13位、住吉輝紗良(21、日大)が15位、冨高日向子(21、多摩大)が19位で決勝2回目へ進めなかった。
右手でガッツポーズを作ったが…
大きな手応えが全身を駆けめぐっていたのだろう。右手で小さなガッツポーズを作りながら28秒ちょうどでフィニッシュラインを通過した川村が、スキー板を静止させた直後にはストックを握った両手を大きく、そして何度も夜空へ突き上げた。 しかし、呼吸を整えながら決勝3回目の採点を待っていた川村は、数十秒後に無念そうにちょっとだけ首を傾けている。4人が滑り終えた時点での77.12点は、スミルノワ、平昌五輪金メダリストのペリーヌ・ラフォン(23、フランス)に次ぐ3位。しかも後続には今大会を通して絶好調のカウフ、そしてアンソニーが控えていた。 そして、カウフが80.28点をマークした瞬間に表彰台に立つ夢が潰えた。最終滑走のアンソニーが83.09点を叩き出し、オーストラリアの女子モーグル勢で初の金メダルを手にした余韻が残るなかで、川村は涙ながらにテレビインタビューに応じた。 「ここまで支えてくれた人たちに感謝しかないですし、金メダル候補とかメダル候補とずっと(名前を)あげていただいて、メダルを獲れなかったので本当に申し訳ない気持ちでいっぱいですけど、ここまで本当に自分は頑張ってきましたし、そのあきらめない姿がみなさんに伝わればいいなと思っていました」 3日の予選1回目で第1エアをミスしながら、とっさの機転を利かせて滑りを修正して5位で一発通過。この日の決勝1回目では80.72点をマークして2位で突破し、2回目もアンソニーとカウフに次ぐ78.84点で順調に勝ち上がった。