菅首相は初参加 2年ぶりの党首討論(全文1)11月に希望者への接種終了を実現したい
ワクチン接種こそが切り札
日本は国内治験ということで世界から見れば3カ月遅れています。これは野党の皆さんからも強い要望がありました。そういう中で国内治験をやったということを、なおかつ3カ月遅れているわけですけれども、しかし国民の皆さんの接種に必要なワクチンはすでに確保しています。ワクチン接種を全力を挙げて取り組んでいきたいというふうに思っております。 まさにワクチン接種こそが切り札だというふうに思っております。現在、全国の自治体や、さらには医療関係者の皆さんの大変なご努力によってワクチン接種が順調に進んでいます。きのうは100万回を超えてきました。まさに一定の方向を示すと日本の国民の皆さんの能力の高さ、こうしたものを私自身、今、誇りに感じております。 きのうまでで合計約2000万回に近くなっています。重症化しやすい高齢者の皆さんは7月中には接種完了する、1700を超える日本の市町村の中で、98%が7月いっぱいで終えられる、そうした報告を受けております。そして重症化しやすい高齢者の皆さんは、7月いっぱいで終えるという方が大部分ですけども、現場の逼迫というのはそうしたことによって大幅に改善をされると思います。また、この21日からは職場や大学で産業医の皆さんを中心に集団接種が始まります。少なくとも今月末には4000万回は超えることができるというふうに思っています。そしてまたそうした体制を維持することによって、今年の10月から11月にかけては必要な国民、希望する方全てを終える、そうしたことも実現したいというふうに思います。 いずれにしろ感染対策というのは、このワクチンが出てから大きく変わったというふうに思っていますので、私自身、陣頭に立って、ワクチン接種に全力を挙げて取り組んで、この感染拡大を食い止めていきたい、このように思います。 大塚:枝野代表。
総理の言う「国民の命と健康を守る」とは
枝野:ワクチン接種は大変重要ですし、政府を挙げて頑張っておられることについてはぜひさらに進めていただきたいというふうに思います。ただ、世界中全て、この感染対応うまくいかなかったわけではありません。予算委員会などでも何度か申し上げてきましたが、ニュージーランド、オーストラリア、そして台湾。台湾は最近になって一度、外から来られた方がたった1人、ルール違反があったということで100人規模の感染を生じさせましたが、ひと月ほどでしっかりと抑え込んでいます。こうした成功している国もあります。 そして今、政府が進めておられるワクチン対策が、もし想定どおり進んでいったとしても、いわゆる集団免疫ができる状況というのがやはり秋になっていかざるを得ない。そうすると例えば今、出ている緊急事態宣言、どこかで解除する。このあと申し上げる、もしオリンピックを強行するということであれば、やはり第5波というものに備えなければならない。それを防がなければならない。第5波で命を落とす人、あるいはそれによって緊急事態宣言などが出されて、ご商売が成り立たなくなる方、生活が成り立たなくなる方、そうしたことをしっかり考えながら、どう手を打っていくのかということが求められていると思っています。 一度、東京で50人レベルぐらいまで落とせば、1年前と比べれば保健所などの感染ルートを追い掛ける、PCR検査などの能力も非常に高まっていますので、ニュージーランドやオーストラリアのように感染ルートをすぐに把握をして、非常に狭いエリアで、短期間の封じ込めで感染を抑え込むということは十分に可能だというふうに私は思っています。 それではオリンピックに関連してお尋ねしたいと思います。総理は月曜日の参議院決算委員会で、国民の命と健康を守るのは自分の責任で、それがオリンピック開催の前提条件である。その前提が崩れたら行わないとおっしゃられました。大変勇気ある、しかし当然のご発言だというふうに思います。国民の命と健康という観点から私は最大のリスクは、開催を契機として国内で感染拡大を招くということだと思っています。総理の言う、国民の命と健康を守るとおっしゃるのは、大会参加者などによる直接的な感染拡大だけではなくて、当然のことながら、開催を契機として国内で感染が広がる。それが国民の命と健康を脅かすような事態は招かないと。こういうことも含むという意味でよろしいですね。確認させてください。 大塚:菅総理大臣。