今日開幕女子ゴルフ…鈴木愛、渋野日向子、畑岡奈紗”ビッグ3”有力も新型コロナのブランク影響でV争いに波乱の予感?!
開幕戦が順当な結果に落ち着くのは、シーズン始めというコンディションによるものが大きい。まだ寒い時期のゴルフ。近年は、オフをハワイやグアム、タイなど暖かい海外で過ごす選手も多いが、ピークを開幕戦に合わせてくる選手はほとんどいない。オフの技術的な取り組みも、実戦を踏まえて修正していくから当然ながら未完成。いわば、昨年までの実力が反映されやすい傾向にあり、力のある選手が順当なポジションにつくのは、自然なことだった。 ただ、その開幕ジンクスも、今年は当てはまりそうにない。 他の試合の中止が続く中、開催に動いていた「アース・モンダミンカップ」に照準を合わせて状態を上げてきた選手は多い。季節的にも6月では体は出来上がっている。 しかも「アース・モンダミンカップ」後の試合開催は未定となっている。ここでは、ツアー最高額の優勝賞金4320万円を狙って全員が目の色を変えてくる。カギを握るのは、半年にも及んだオフをどう活用し、進化、成長してきたかだが、その情報はコロナ禍の自粛生活でほぼ皆無。そのためV予想も難しくなる。 ツアーを支える存在となった鈴木と渋野の長いオフの過ごし方は対照的だった。鈴木が本格始動したのは「アース・モンダミンカップ」の開催が正式決定した今月3日以降。 「ラウンドしたのもそれからで3カ月ぶりだった。ゴルフ以外は充実していたけど」と苦笑し、練習不足は否めない。 さらに自他ともに認める潔癖症で「出ることは決めていたけど、葛藤はあった」とコロナにはピリピリ。短期間で状態は必ず上げてくるだろうが、目に見えないウイルスとの戦いがパフォーマンスに影響を与えることが懸念されている。 渋野は2月に出場予定だった米ツアーに一度ピークを合わせた。大会の再開が見えなかったため、そこからあえて、一度、調子を落としたという。オフは課題のアプローチを猛練習し、ウェッジ4本の溝が潰れるほど打ち込んだというから頼もしい。 2018年1月にJLPGA(日本女子プロゴルフ協会)に単年登録し、同年の「アース・モンダミンカップ」でツアープロとしてデビュー。初日の9番パー3でホールインワン賞600万円を獲得したゲンのいい大会でもある。 渋野自身も「去年はこの大会で全英出場が決まったので他の大会に比べたら、ちょっと思い出深い大会です」と言う。 24日に9ホールの前日調整を終え、「まだ15パーセント」と言っていた調子も上向きになってきた。