【更年期、槇村さとるさんの場合/インタビュー後編】 アフター更年期はHRT(ホルモン補充療法)とダンスに救われ絶好調
更年期以降はセルフケアが重要。習慣にしてしまえば楽!
槇村さんの並々ならぬ自己管理力。そのモチベーションはどこから? やはり、ダンスのためだろうか? 「健康のため、筋肉のためもあるけれど、ダンスもジムも鏡があちこちにあるので、自分の肉や脂がたぷたぷしているのを見るのは単純にイヤ。特に社交ダンスはドレスを着て踊るから、首が短いとか背中の肉がぷにっとか、いろんなことに気がつくわけです。 今はね、背中キャンペーン中。その前はふくらはぎキャンペーンでした(笑)。だめなところは自分でケアします。お風呂の中で二の腕をもむとかね、続けているとそのうち習慣になる。習慣になったら、体も変わるんです」 スタッフとともに行う仕事場での体操(NHKテレビの「ラジオ体操」や「みんなの体操」)も習慣になっているのだそう。取材当日はピンクのピンヒールを履いて、さっそうと歩く姿が印象的だった。 「更年期に不調がある人は自分の具合が悪いのを我慢したり、ほったらかしにはしないでほしい。イライラしたら『更年期なんだよ、ほっといてくれよっ』と、ワーッと言って。それだけでずいぶん楽になると思う。我慢しているといいことないんですよ。 特に男の人には、はっきり言ったほうが通じる。『あ、はーい』ってなると思う。 どう見ても具合悪そうなのに『大丈夫、大丈夫』とか言ってても、パートナーはいろいろ考えちゃうでしょ。『嫌われたのかな』とか。私も夫に不機嫌に当たって『僕、何かしましたか?』って言われましたから。言っちゃいましょ、言っていいんです!」
●HAPPYに過ごす秘訣● なんでも記録するのが習慣。 30年は続いているため、これが161冊目! 超人的な自己管理能力。
【話してくれたのは】 槇村さとるさん Satoru Makimura●1956年生まれ。漫画家。’73年、別冊マーガレット(集英社)にて漫画家デビュー。1978年にフィギュアスケートを題材にした『愛のアランフェス』、’80年代には『ダンシング・ゼネレーション』『白のファルーカ』などの連載がブレイク。2023年に最終回を迎えた『モーメント 永遠の一瞬』も再びフィギュアスケートを題材にして話題に。TVドラマ化された『イマジン』『おいしい関係』『Real Clothes』なども代表作。
画業50周年を迎え、東京・弥生美術館で開催した「デビュー50周年記念 槇村さとる展」も好評のうちに終了。『THE 槇村さとる -デビュー50周年記念画集-』が発売中。 撮影/富田一也 取材・原文/蓮見則子