大阪府「抗体カクテルセンター」26日から運用開始へ
抗体カクテル外来診療病院も準備が整い次第スタート
大阪府は25日、医療型宿泊療養施設「大阪府ホテル抗体カクテルセンター」を運用を26日から開始すると発表した。大阪府の吉村洋文知事は、25日に大阪府庁で行われた定例記者会見で詳細を発表。抗体カクテル外来診療病院も準備が整い次第スタートすると発表した。 【中継】「宿泊療養施設に抗体カクテルセンターを作る」「外来での抗体カクテル療法を開始」大阪府・吉村知事が定例会見(2021年8月25日)
抗体カクテル療法による早期治療を行うことで重症化を予防
発表によると、抗体カクテル療法による早期治療を行うことで重症化を予防し、中等症病床のひっ迫軽減を目的とするという。 宿泊療養施設のうち1か所のホテル内に新型インフルエンザ等対策特別措置法上の臨時医療施設として「抗体カクテル投与室」を整備する。
対象患者を選定し対象患者をホテル抗体カクテルセンターへ
治療の流れは、まず保健所で50歳以上や肥満など、重症化リスクを有する抗体カクテル療法の対象患者を選定し、対象患者を大阪府ホテル抗体カクテルセンターへタクシーで搬送する。
宿泊療養フロアに移動後は、ホテル看護師が健康観察
その後、問診や点滴静脈注射による薬剤投与(約60分)、1時間程度の 経過観察を行った後、症状が安定している患者は、上層階の宿泊療養フロア自室へ移動する形となるという。 宿泊療養フロアに移動後は、看護師が健康観察を行うとしている。
投与室スタッフは医師1人、看護師2~4人、薬剤師1人
抗体カクテル投与室のスタッフは医師1人、看護師2~4人、薬剤師1人、その他に事務や清掃担当の職員を配置する。患者の受け入れについては、1日20人程度を予定しているが、運用開始時は1日12人で始める予定となっている。
将来的にはホテル全体で往診チームを
大阪府の吉村知事は、25日の定例記者会見でこの件を発表。報道陣からは「26日から1か所のホテルで開始。今後の拡大の目途は」という質問があった。 それに対し、吉村知事は「将来的にはホテル全体で往診チームをつくって、ホテル全体を医療施設とし、往診チームがカクテルを投与していくことを視野にいれて、まずは拠点ホテルを設置していきたい」と答えていた。
また、別の報道陣からは「2か所目の拠点以降は往診チームをつくりたいということだが、カクテル療法ができる2か所目以降は医師会などどういった組織と相談しているか」という質問があった。 それに対し、吉村知事は「比較的大きな病院など医療機関と相談し、チーム編成をお願いできないかとお話をしているところです」と答えていた。