今日スノーボードHPに登場!平野歩夢は“最強兵器”「トリプルコーク1440」で金メダルを獲得することができるのか
今日9日にスノーボードの男女のハーフパイプの予選など4種目が行われる。おそらく、今回のスノーボード日本代表は、過去最強の布陣といっていい。別表にまとめた最近の成績を参考にしてもらいたい。スノーボードの場合、必ずしもW杯の結果が実力を正しく反映しているわけではないが、今季は五輪選考に関わるため、例年よりもトップライダーが数多く集結。よってそれなりに結果は信頼できる。 何より男子ハーフパイプでは、平野歩夢、戸塚優斗、平野流佳の3人が、いずれも軸をずらしながら縦に3回、横に4回転するトリプルコーク1440を決める力を持つ。それは今のパイプのサイズではおそらく限界の技でもあるだけに、決めれば、メダルを取れるかどうかではなく、メダルの色は何か? ということになるのではないか。
幻の大技をすでに成功
トリプルコーク1440は、従来の最高難度とされたダルブルコーク1440(平野らはこれを連続で決める)よりも縦回転が1回増えており、メイクするにはもちろん、これまで以上の高さが求められ、その高さを生むためのスピードも必要。着地点を下げれば回転不足を補えるが、ボトムに近くなるほど立つこと自体難しくなり、トランジッションでのスピードを失い、次のトリックに繋げられなくなる。 かつて、今回が五輪出場5度目で、過去、ハーフパイプで3度の金メダルを獲得しているショーン・ホワイトもトライしたが、2012年4月、 コロラドのプライベートパイプで練習しているときに失敗し、全治1ヶ月の重傷を負った。このときの映像が残っているが、わずかに回転が足らず、ボードがリップに引っかかった。衝撃は相当なもので、ヘルメットが吹き飛び、ホワイトは背中から叩きつけられている。以来、彼はこの技を封印し、他のライダーも試みてきたはずだが、断念を迫られてきた。 そんな幻の技を、先月のウィンターXゲームで平野歩が決めたからこそ、次の技の着地で失敗し、得点にはつながらなかったものの、下で見ていた他のライダーを興奮させたのである。 トリプルコーク1440がいかに規格外かということについては、こんな証言もある。