じつは「美しいノート」で成績が上がる人は、ほんの一握り…パフォーマンスを上げるにはその「整理の仕方」にあった!
2024年も残り少なくなってきました。年頭にはやろうと思っていたことは、春が過ぎ夏の暑さですっかり忘却の彼方…という人もいるかもしれません。 【表でみる】明治、中央、立教…首都圏の主要大学「序列ランキング」 前回<時間がないを言い訳にして《なにもやらない人》が見落とす「ムダ時間」の意外な縮め方>の記事では、一日の流れのなかで社会人でも勉強時間になりうる「4つの時間」をつくる方法についてをお伝えしました。 本稿では、始める前に知らないと大損する効率的な勉強方法について、偏差値30台から東大に合格し、仕事や育児をしながら8つの資格に取得した石黒由華さんの著書『夢を先送りしない勉強法』(技術評論社)よりお伝えします。
「東大式まとめノート」をフル活用する
本記事では、情報整理と暗記に効果的な「東大式まとめノート」のメソッドを紹介します。これは、私が東大生や東大大学院生など勉強が得意な人のノート術を分析し、そのいいところだけを組み合わせて「仕組み化」したものです。 「東大式まとめノート」の特徴は、「書いてから覚える」のではなく、「書きながら覚える」ところです。 「東大ノート」というと、2008年にベストセラーになった『東大合格生のノートはかならず美しい』(文藝春秋)を思い出す方もいるのではないでしょうか? この本では、東大生のノートの成功の秘訣は「美しく丁寧に書く」ことにあると述べられています。 たしかに、「美しいノート」は魅力的です。しかし、子どもの頃からノートをきれいに書いてきた「優等生タイプ」の人以外には、あまりおすすめできないと思っています。普通の人が同じことをしようとすると、時間や労力をかけすぎてしまい、肝心の理解・暗記が疎かになって逆効果になるリスクがあるためです。 じつは、私はこれまでさまざまな東大生や東大院生のノートを分析してきましたが、「美しいノート」をつくっている「優等生タイプ」の学生は、一定数いるものの、ほんのひと握りだということがわかりました。 逆に、本人にしか読めない字で「信じられないほど汚いノートづくり」をしている学生もひと握り存在しています。彼らは「天才型」で、講義を受けるだけで覚えられるので、ノートが必要なかったり、頭の回転の速さにノートを書く手が追いつかないと言います。 では、残りの大半を占めるマジョリティ東大生はどうかというと、「工夫型」のノートづくりをおこなっています。これは、決して「美しい」わけではないけれど、「書きながら理解し、暗記するための工夫」に満ちたノート術です。