「自分の時間がなくなるのが耐えられない」子どもができても実家に入り浸る「子ども部屋夫」の身勝手さ
■妻とは「一緒にいると疲れてしまう」 ---------- 「結婚したら自分の時間がなくなるのが耐えられない。まして子どもがいたら自分の時間がなくなるし、趣味のものを触られると思うと気が気ではない。 A子さんとならうまくやれそうだと思って結婚したが、いざ一緒に暮らしてみると、生活やお金のことを話し合うのが大変だし、家事を手伝ってほしいと言われるし、いざこざが面倒なので週末はできるだけ実家で過ごすようになった。 一緒にいると精神的に疲れてしまうから、自分としては円満な夫婦関係を続けるための回避策だった……」 ---------- 夫はそんなことを話しました。 荷物のことを聞くと、実家には夫の部屋がそのまま残されているということでした。 結婚前は一人暮らしをしていましたが、それも婚活のために部屋を借りただけで、基本的に荷物はずっと実家の自分の部屋にあるそうです。 家を出たくないなら結婚しなければよかったと思うのですが、夫が言うには、年齢のこともあって、親からも「結婚してほしい、孫の顔が見たい」と言われて、物分かりの良さそうなA子さんを選んだとのことです。 夫は「決してA子のことが嫌いなわけではない」と何度も言うのですが、「ではどうしたらいいと思いますか」と聞いても、沈黙するだけでした。 ■「夫と子育てをしていける可能性は低い」と離婚 以上の面談の結果をA子さんに伝えました。 夫の思いや、自分が嫌われているわけではないこともわかって安心していましたが、「現実問題として、夫と子育てをしていける可能性は低そうですね」とおっしゃいました。 このまま別居をして夫婦を続けるか、離婚するかを考えてもらった結果、A子さんが出した答えは離婚でした。 A子さんは、「やはり一緒にいなければ結婚した意味がない。夫が自分と過ごせないということであれば修復は無理でしょう」とおっしゃいました。 夫は一度は離婚に抵抗しましたが、離婚後はA子さんが家を出て実家に帰るプランであること、たまに子どもを会わせるために東京に来ることを伝えたところ、納得して離婚に応じました。 こうしてA子さんは離婚できました。