体重5kg減の西武・山川穂高が「心技体」揃った2020年型新スタイルで”再開どすこい1号”!
「(左足の)上げ幅が小さくなれば、前後左右のぶれが減る。クイックにも対応しやすい。大きく足を上げなくてもホームランが打てると感じた。継続してやっていけば(打撃フォームが)変わることもあるだろうが、今年の基本はトップも足も体もあまり動かさない。シンプルに打つことがテーマ」 動から静。 打ち損じが減るのが最大のメリットであるが、一方で反動を少なくすることで、せっかくのパワーと迫力に欠けるというリスクもある。だが、山川の飛距離に不安はない。この日の一発が、それを証明した。 自身も2020年型新フォームに「もうほぼほぼ大丈夫かな」との手ごたえがある。コンパクトにしても飛距離が落ちないバックボーンには、今回新型コロナの感染拡大で活動停止を余儀なくされた期間中に行った肉体改造の成果がある。「心技体」の「体」の部分だ。 体重は昨年に比べて5キロ減。腹回りが絞れてふくらはぎは太くなるなど肉体改造に成功した。 「スイングスピードは手首。それを加速し、ぶれないようにするのが足。足が固まって手が出てくる。だから足を強く」が持論の山川にすれば理想の肉体である。 「自粛期間中に有意義にトレーニングができた。体を絞ることができた。自分で自分のことを追い込むことができたんです。それが自信につながると思う。それがゲームに生きてくるかは、年間を通して終わってみないとわかんないですが」 ゲームメンタルの持ち方も変えた。 「去年の反省。自分のフォーム、自分とは戦わない」 昨年は、4、5月に本塁打を量産したが、7月から下降線をたどり、8月には4番の座を中村剛也(36)に明け渡す大スランプを経験した。相手ではなく、自分との戦いにはまりこむ“負の連鎖“から抜け出せなかった。だが、この日は、第1打席で三振、第2打席はショートゴロに凡退した後の一発。前の2打席を引きずらなかった。 「すんなりと切り替えができた。この(気持ちの)持ち方で戦えればいい」 「心技体」の揃ったニュースタイルである。