開幕前に新型コロナ禍襲来…球界大御所が緊急提言「コミッショナー主導で全選手の(抗体、PCR)検査を義務化すべき」
6.19開幕に向かうプロ野球界が激震に見舞われている。坂本勇人(31)、大城卓三(27)の新型コロナウイルス感染を発表していた巨人は4日、再度、PCR検査を実施した結果、2人が「陰性」で濃厚接触者26人の同検査結果も「陰性」だったことを明らかにした。だが、一難去ってまた一難。今度はヤクルトが村上宗隆(20)とスアレス(30)が、発熱や喉の痛みなどを訴えたため医師の勧めでPCR検査を受けたことを発表した。2人共に味覚、嗅覚異常の症状はなく、村上は埼玉県戸田市の選手寮の自室、スアレスは自宅に隔離されている。おそらく開幕後も新型コロナウイルスの恐怖との戦いは続く。プロ野球界が”強敵”と共存していくには何が必要なのか。巨人OBでヤクルト、西武で、監督も務めた”球界大御所”の広岡達朗氏は、NPBが主導しての抗体検査、PCR検査を「全球団が行うべき」と緊急提言した。
プロ野球が感染予防のモデルケースを
広岡氏は巨人の”顔”とも言える坂本、飛躍が期待されている大城の主力2人の新型コロナウイルス感染に「ショックを受けた」という。 「阪神に続いて巨人から感染者が出た。伝統ある2球団が何をやっているのか。球団体質の甘さが出たとも思ったが、それほど、この新型コロナというものは、正体不明の厄介なモノなのだ。緊急事態宣言が解け、世の中の緩みが心配になった途端に東京や北九州でも感染者が増えている。特効薬も開発されていない現状では、家に閉じこもっているしかない。そしてプロ野球界は感染予防のモデルケースにならなければならない。外出自粛は、若い選手にとってはストレスがたまるだろう。だが、今シーズンを乗り切るためには、監督、コーチ、球団が、それをしっかりと管理することが必要になってくる」 そして広岡氏は感染予防のため全球団の抗体検査、PCR検査の必要性を説く。 「予定通りに開幕していいとは思うが、対策は十分なのか。ソフトバンクと巨人が自主的に抗体検査をしたそうだが、感染予防の対策をする球団としていない球団がバラバラで足並みが揃わないのはなぜなのだ。今こそコミッショナーがリーダーシップを発揮するときだ。コミッショナーが命じ、全球団の選手、監督、コーチの検査を行うべきだろう」