J1福岡チーム最年少の森山公弥 最終戦でつかんだ今季リーグ2度目のチャンス 5年目の来季へ「もうチャレンジとかいう年じゃない」
◆明治安田J1リーグ戦最終節・川崎3―1福岡(8日、Uvanceとどろきスタジアム byFujitsu) ■「泣いてしまう」〝ラストマッチ〟スーパーゴール直後に涙腺崩壊シーン「これで最後なんだなと…」【動画】 アビスパ福岡の森山公弥(22)が今季最終戦で約5カ月ぶりにリーグ戦出場を果たし、課題と収穫をつかんだ。 U―18(18歳以下)出身の生え抜きは2点を追う後半開始から3バックの一角として途中出場。直後に自身のサイドから川崎・家長にクロスを上げられ、失点した。「なんで足が止まってしまったんだろう。もっと良い準備をして入らないと、こういう場面で一瞬の隙でやられてしまうと感じた。しっかり反省しないと」と悔やんだ。 ただ、その後は持ち味の精度の高い左足でのキックとビルドアップを生かし、積極的にクロスボールを上げるなど果敢に攻撃に加わった。「ビハインドだったので、点を取りに行く意味では左足のパス能力や球際の強さ。そういうところも評価をして期待した」と送り出した長谷部茂利監督。森山は「(前半)外から見ていて、もっとシンプルにプレーをすれば前進できるなと思っていた。そこは見えていた分、良い感じで入れた」と強敵川崎相手に通じた面も実感した。 昨季はクラブが初タイトルを手にしたYBCルヴァン・カップ決勝で先発するなど、主にカップ戦で出場時間を確保した。天皇杯もルヴァン・カップも早々に敗退した今季はなかなか出番をつかめなかったが、本職のボランチではなくセンターバックに本格挑戦した1年でもあった。 「なかなか試合には絡めなかったけど、決して成長できなかった1年ではなかった。ボランチとセンターバック、どっちのポジションでも戦えたというのは、自分の中で良い材料になったし、どっちもやれるというのを見てくれれば評価も上がる」と充実感をにじませる。 チーム最年少だった22歳も来季はトップチームに昇格して5年目。U―18の後輩、前田一翔とサニブラウン・ハナンが昇格し、同じ2002年生まれの橋本悠も福岡大から加入する。「もうチャレンジとか成長という年ではなく、最初から即戦力にならないといけない。同い年の大卒も入る年代になるので、勝負の年。もっと突き詰めてやりたい」。長谷部監督が退任し、新たな局面を迎えるアビスパでスタメン定着を狙っていく。