16シーズンにわたってチームを支えたサッカー元日本代表の「野人」退任…「思い出ありすぎて話がまとまらない」
サッカーJ3・ガイナーレ鳥取の運営会社の代表取締役GM(ゼネラルマネジャー)を23日付で退任した元日本代表・岡野雅行氏(52)の退任記者会見が26日、鳥取市のAxisバードスタジアムで行われた。選手として入団して16シーズン、チームを支えた岡野氏は鳥取での経験を「宝物」と語り、果たせなかったJ2復帰を願った。(藤川泰輝) 【写真】「野人プロジェクト」などで資金確保にも奔走。特産の水産物を掲げる(2014年)=ガイナーレ鳥取提供
記者会見で岡野氏は「やることはたくさんあったが、やりがいもあって感謝しかない。(これまでの経験は)本当に宝物です」と感謝の思いを示した。質疑応答では「J2に昇格できなかったのは本当に心残り」とし、ガイナーレについて、「忘れるはずがない」と力を込める場面もあった。
岡野氏は関東1部リーグの南葛SC事業本部長を務める。後任は未定。
塚野真樹社長は岡野氏について、「絶大な貢献をしてくれた。大変な状況でも前向きに明るく取り組むということを教えてもらった。そのスタンスでこれからも臨みたい」と話した。岡野氏の愛称が名前に入る鳥取県米子市のオールガイナーレYAJINスタジアムは名称変更の予定はないという。
記者会見での一問一答
――退任を決めた理由は。
「東京で 親父がおふくろの面倒を見ていて、親父が今年、病気になった。そばにいなければいけないという時に、南葛SCさんが話をしてくれた。僕も全然(ガイナーレを)やめようと思っていなかった。タイミングが重なってしまった」
――一番の思い出は。
「全てが思い出。野人プロジェクトでは魚を持って撮影するなど、サッカー以外のこともいっぱいやらせてもらった。ありすぎて話がまとまらない」
――思い残すことは。
「J2復帰を果たせなかったこと。やっぱり昇格できなかったことはすごく責任を感じている」
――改めて思う、このチームのいいところと課題は。
「フロントやスタッフが優秀というのは間違いない。あとは色々なところに出て話をできる人がいれば、もっとガイナーレに関心を持ってもらえると思う」