韓国・富川国際ファンタスティック映画祭 2024、5つの注目ポイントを振り返り!
歌手ジェジュンも、俳優キム・ジェジュンとしてBIFANに初参加した。『#マンホール』で昨年もBIFANに参加した熊切和嘉監督による初の韓国映画『神社』に主演するジェジュンは、ひさびさのレッドカーペットをやや緊張の面持ちで歩いていた。 『神社』でジェジュンが演じるのはムダン(巫堂)と呼ばれる霊が見える祈祷師。日韓の若者が神隠しにあうが、そこにはエクソシスト的な要素もあり、熊切監督によれば「この映画がヒットしたら、シリーズ化もあり得ます」とのこと。共演はドラマ「悪の心を読む者たち」「ドクタースランプ」のコン・ソンハ。韓国では秋に公開予定。
ジェジュンは翌日からアジアツアーが始まるということで、映画上映後のGV(ゲストビジット。観客からの質問に答えることが多い)には参加できなかったが、日本の神戸を舞台にしたオカルト映画で体を張った演技を見せている。
三谷幸喜、サイン会も実施「新鮮です!」
映画祭の目玉の一つがマスタークラス。今年は日本の三谷幸喜が映画監督として、自作を振り返った。特集上映とマスタークラスはThe Magic Theater of Mitani Kokiと英語では題されているが、韓国語では「三谷幸喜の人生大劇場」。韓国題名の方がユーモアがあってより良い気がする。 今回特集上映されたのは、『ステキな金縛り』『ギャラクシー街道』『記憶にございません!』の3本で、特に後者の2本は韓国で劇場公開されていないため韓国の三谷ファンたちにとって待望の上映だった。
三谷監督は、喜劇作家として敬愛するビリー・ワイルダーの名作『アパートの鍵貸します』から受けた影響についても語った。流石に1960年の映画なので若い観客は観ていない人が多かったのは少々残念(全くの余談だが、私が映画の仕事をしようと思ったのも『アパートの鍵貸します』の影響なので、ぜひ未見の方はご覧を!傑作ですよ)。
会場では、9月13日に日本で公開となる三谷監督の新作『スオミの話をしよう』の予告編が流され、観客の期待を煽った。 講演後には、多くのファンのためにサイン会も実施。「僕は講演もサイン会も日本ではほとんどやったことがないので、新鮮でした。韓国の皆さんは、熱いですね」と三谷監督も笑顔を見せた。