受験前の便秘で集中力低下も?いますぐできる対策を小児科医に聞く
基本は、水分・運動・食物繊維
家庭でできる対策として、伊藤さんが挙げるのは、(1)水分摂取(2)運動(3)発酵性食物繊維の摂取――の3点です。 冬場でも、1日に1.5リットル程度の水分を取るように。学校でも家庭でも、1時間ほど勉強した後に水を2~3口ほど飲むことなどを習慣づけて、水分不足にならないようにします。飲むのは、カフェインの入った飲み物ではなく、水や麦茶を。それだと味気ないという子どもには、コップの水にレモン一切れを浮かべるなどの工夫をしましょう。 日常生活に運動を取り入れることも重要です。運動によって筋肉を動かすことで、腸のぜん動運動が活発化し、便秘が解消する効果が期待できます。勉強に精を出している時でも、長時間の座りっぱなしは避け、時々椅子から立ち上がって体を動かすこと。脳が疲れている時ほど、体を動かすことで脳が刺激され、活性化することが分かっており、運動を取り入れながら勉強した方が記憶力なども向上します。 また、発酵性食物繊維には、腸内環境を整え、便秘を解消する効果があるとされています。ふだん白米のご飯を食べているのなら、発酵性食物繊維が豊富なもち麦や全粒雑穀を白米に混ぜるのがお勧めです。このほか、ゴボウやオートミール、きなこ、バナナ、キウイフルーツなど、発酵性食物繊維を多く含む食品を取り入れましょう。 たかが便秘と侮るなかれ。整腸のために生活スタイルを見直してみるのなら、学校がお休みとなる年末年始は、ちょうどいいタイミングかもしれません。 (読売新聞メディア局 永原香代子)