Go Toトラベルの一時停止は「承諾できない」 名古屋・河村市長が国と県に不満
名古屋市の河村たかし市長は14日、市役所で定例記者会見に臨んだ。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、政府が名古屋市を対象に「Go To トラベル」事業の一時停止を検討していることに対して「遺憾だ。承諾できない」と述べ、国と愛知県に文書で抗議する意向を示した。 【中継録画】名古屋市・河村市長が定例会見(2020年12月14日)
感染拡大とGo To「今のところ因果関係ない」
河村市長は「Go To」について、「今のところ数字を見ていると、(感染拡大との)因果関係はないのではないか。名古屋にとって(一時停止は)必要ない」と指摘。国や愛知県に対しては「名古屋に何の相談もない。市長に電話ぐらいくれてもいいじゃないですか」などと不満を示した。GoToが名古屋の景況改善に効果を発揮しているとして、市独自の観光クーポン「シャチ割」などの施策も継続するとした。 市内の感染状況については、11月29日~12月5日の1週間で新規陽性患者の感染経路をまとめた調査結果を発表。「飲食を伴う懇親会」や「大人数や長時間におよぶ飲み会」が合わせて2割以下にとどまる一方、「狭い空間での共同生活」が5割超、「居場所の切り替わり」が2割超との結果を示し、繁華街に限った対策の継続に苦言を呈した。「錦三」地区の飲食店などから出されている、時短要請を延長しないよう求める要望書は「魂の叫び」だと表現して理解を示した。 このほか、新型コロナに関連し、市の公式サイトに患者情報の一部が掲載された問題について陳謝した。
リコール運動の不正署名疑い「そもそもそういうもの」
愛知県の大村秀章知事に対するリコール運動で、不正署名の有無をめぐり運動団体内で分裂が起きていることについては「(10年前に市長が主導した)市議会のリコール運動でも10万人分ぐらいの無効署名が出た。それがええとは言わんが、そもそもそういうもの。皆さんに『集めてちょう』と言うと、中にはお母ちゃんや会社の従業員の名前や生年月日を書いてしまう」などと擁護した。 (関口威人/nameken)