シェフラーのパター変更など 2024年PGAツアーギア10大ニュース
今年はゴルフ界最大のギアストーリーが支配した一年だった。新クラブのリリース、新たなプロトタイプ、興味深いギア変更、いくつかのトレンド台頭など盛りだくさん。以下は、GolfWRX.comによる今年のギア10大ストーリーだ。 【画像】ギアマニア星野陸也
1.ツアーを支配したスコッティ・シェフラーのギアセッティング
世界ランキング1位のスコッティ・シェフラーは「マスターズ」、「ザ・プレーヤーズ選手権」、「パリ五輪」、フェデックスカップを制覇するなど、ワールドワイドで9勝を挙げたが、快進撃の背景には2つのギアチェンジがあった。まず、ドライバーをテーラーメイドの新しい「Qi10 ドライバー」(8度)へ、次にパターをLネックホーゼルのテーラーメイド「スパイダーツアーX」へ変更した。 パターを何度も替えた2023年を経て、3月「アーノルド・パーマー招待」でスパイダーツアーXを投入し、優勝を飾ると、このパターがエースになった。9月のプレーオフ最終戦「ツアー選手権」前、シェフラーは以下のように語った。 「スパイダーに替えるまで、昨年はあまりに多くのパターを試し過ぎたと感じていた。自分がどんなパットをしたいかフラフラして、何かをやり続けることなく、成功と失敗を繰り返していた。スパイダーのようなパターを試したことはあったけど、満足できなかったのは、十分に試さなかったせいもある。一日良くない日があると“これはダメ”みたいに…」 「スパイダーで最も気に入っているのは、良い形で真っ直ぐ向けるところ。僕はあまりボールにラインは引かない。パットはより感覚的なものだと思っているから。ショットは感覚や視覚に断然重きを置いていて、パットもそうあるべきという考えは理に適っているんだけど、昨年はなぜか長い間、とてもテクニカルに考え、グリーン上で完璧にあろうと努めてきて、それが上手くいかなかった。スパイダーに替えたら、自分を自由にすることができて、一貫して好成績が出るようになったんだ」
2.ロリー・マキロイとコリン・モリカワのテーラーメイド プロトアイアン
ロリー・マキロイ(北アイルランド)は「マスターズ」前週の4月「バレロテキサスオープン」で、未発表のテーラーメイド“プロト”の4番アイアンをお披露目した。高弾道を実現しつつ、打感はブレードアイアンと同じだった。コリン・モリカワも2週後の「RBCヘリテージ」で“プロト”の4番をバッグに入れ、高弾道と予測可能な飛距離のコントロールを称賛した。 昨年の「全米プロ」でクラブプロでありながら15位となったマイケル・ブロックも、5月「全米プロ」で、10年以上使ったテーラーメイド「ツアープリファードMC」を同社のプロトタイプにセットごと替えた。 テーラーメイドはこの“プロト”を「P7CBアイアン」として一般販売することに決めた。モリカワは7月の「スコットランドオープン」「全英オープン」で、飛ばし屋のクリストファー・ゴッターアップも同月の「3Mオープン」でフルセットのP7CBを実戦投入した。 モリカワは「これは少しばかり寛容性が高い。僕は、他のPGAツアーメンバーほど弾道が高くないし、飛ぶ方でもない。だから、少しでも弾道に高さが出ると、プレーの幅が少し広がるんだよ」と語った。