『クリミナル・マインド』のジョー・マンテーニャと妻アーリーンがともに乗り越えてきたものとは
ドラマ『クリミナル・マインド FBI行動分析課』でデヴィッド・ロッシ役を演じて15年になる、俳優のジョー・マンテーニャ。作中では数回結婚し、本当に一緒になりたかったのは幼なじみだ、と語っていますが、実生活では妻のアーリーンと55年以上連れ添う愛妻家。ふたりは困難な時にも支え合い、互いの夢を実現すべく励ましあってきました。 『People』誌によると、ジョーとアーリーンはシカゴ出身で、高校で出会い、1969年に交際をスタート。1975年に結婚しましたが、その前にエッフェル塔の上でふたりだけの結婚の誓いを立てていたのだとか。
ふたりが俳優のデニス・フランツとともにロサンゼルスへ移ったのは、1978年。デニスは後にドラマ『ヒルストリート・ブルース』や『NYPD ブルー』などで人気を博しますが、ジョーはそれよりも遅いスタートを切ることに。彼が注目を集めるようになったのは、ブロードウェイの舞台に立っていた1984年のことでした。 その後、シカゴの舞台に戻ったジョーとアーリーン。夫婦でパスタディナーを企画してキャストをもてなしたり、舞台関係の友人を招いてパーティを開いたりしました。「2人分の作り方がわからないんです」と1986年に『シカゴ・トリビューン』紙に語ったのは、アーリーン。「いつも8人分か10人分ですから」とも。 アーリーンは、俳優になろうと必死で努力するジョーを支えました。シカゴにある有名な劇場、グッドマン劇場で上演されたある舞台でジョーがセリフをとちり、観客が気づいて、どう収拾をつけるのか見守っていたときのこと。アーリーンは幕あいでジョーを抱きしめ、励ましました。第二幕以降のジョーの演技については、あるシカゴの批評家から「見事」と評されました。
1987年に娘のミアが誕生した後も力を合わせてきたふたり。現在37歳のミアはへその緒の感染症により、予定よりも3ヶ月早く生まれました。一時は一切呼吸をしなくなり、恐怖の瞬間を味わったジョーとアーリーン。ジョーは玄関先の明かりを白から赤に交換して、救急車がすぐに家を見つけられるようにしたのだとか。そうして2歳を迎えた頃、ミアは自閉症と診断されます。 「ありとあらゆる感情を経験します」とジョー。「心臓が飛び出そうになる」 1990年、現在34歳となる次女のジーナが生まれますが、当時はちょうどジョーのテレビや映画での仕事が増え、『ゴッドファーザー PART Ⅲ』にも出演した頃でした。ジーナは姉のミアと最初からとても仲が良かったそうで、ジョーは「彼女は年齢よりも賢く、本当によくミアを理解しています」と『People』に語っていました。 ずっと家族とジョーのキャリアを支えてきたのはアーリーンでしたが、2003年にはジョーがアーリーンの夢の実現を支援します。それは、自分のレストランを持つことで、Taste Chicagoという名のレストランをカリフォルニア州のバーバンクに開きます。食べるとホッとするようなシカゴ料理の店で、イタリアン・ビーフサンドイッチ、シカゴ風ピザ(深い焼き皿で焼く厚みのあるピザ)、ポピーシード入りのバンズに挟んだウィーン風ビーフ・ホットドッグなどを提供していましたが、2019年3月に閉店しました。