ついに職務停止…尹錫悦大統領「5回の談話」の恐るべきKY度
4度目の談話
だが、週が代わって、野党が再び弾劾訴追案の提出を目指すと、尹大統領は、前週とは打って変わって、これに噛みついた。12日午前に、4度目の「談話」を発表したのである。この時のスピーチは、延々29分に及んだ。だいぶ要約するが、以下の通りだ。 「いま野党は、非常戒厳の宣布が内乱罪に該当するとして、狂乱の剣の舞を舞っている。本当にそう(内乱罪)だろうか? 大韓民国の勢力で、中央政府を麻痺させ、憲法に違反しているのは誰なのか? 過去2年半、主要野党は、国民が選んだ大統領を認めず、引きずり下ろそうとしてきた。大統領の任期が始まって以降、大統領を罷免し弾劾するための集会が178回も開催されている。 大統領の国政運営を麻痺させるため、何十人もの政府高官の弾劾を強く求めてきた。彼らの不正行為を調査した大臣、国会議長、および会計検査官を弾劾し、裁判官を威嚇するところまでいった。さらに、彼は違憲の特別検察官法案を27回も提出し、政治プロパガンダ攻勢を開始したのだ。 大きな野党が支配する国会は、自由民主主義の根幹ではなく、自由民主主義の憲法秩序を破壊する怪物と化している。これが国政の麻痺や国家の緊急事態でないとしたら何なのか? いま大きな反政府勢力が、国家安全保障と社会保障を脅かしている。例えば6月には、釜山に停泊している米国の航空母艦をドローンで撮影するために3人の中国人が逮捕された。 しかし現行法では、外国人によるスパイ行為を罰する方法はない。私は刑法のスパイ条項を改正しようと試みたが、最大野党が頑なに阻止しているのだ。 北朝鮮が核兵器やミサイルの脅威、GPS 妨害や汚物気球、スパイ事件など違法な挑発を行っている。それにもかかわらず、主要野党はこれに同意し、さらに北朝鮮の側に立って、対応に苦慮している政府を中傷しただけだ。来年度の検察・警察特別経費の予算もゼロにしてしまった。彼らは、大韓民国をスパイの楽園、 麻薬の巣窟、そしてギャングの国に変えるつもりではないのか?国を滅ぼそうとしている反国家勢力ではないのか? 国家情報院の職員が、選挙管理委員会にハッカーとしてハッキングしてみたところ、好きなだけデータを操作することができた。ファイアウォールは事実上なかった。そのパスワードも、『12345』のように非常にシンプルだった。民主主義の中核である選挙管理のコンピュータ化されたシステムがこれほど混乱しているとしたら、人々はどうして選挙結果を信用できるだろうか? 私は、もはや手をこまねいているわけにはいかないと思った。何かをしなければならないと思ったのだ。 主要野党の党首の有罪判決が差し迫っているため、彼らは大統領を弾劾し、早期選挙を呼びかけることでこれを回避しようとしている。国家制度を壊し、彼らの犯罪を隠蔽することによってでも、彼らは国を支配しようとしている。これは憲法を軽視する行為ではないか。 あなたが私を弾劾しようと、私を捜査しようと、私はそれに立ち向かう」 以上である。尹錫悦大統領の一世一代の「熱いスピーチ」と言ってもよいかもしれない。またその内容も、「正論」と思える部分が少なからずある。