「1日に100人と寝る」チャレンジを行った人気配信者の「悲しい姿」に議論沸騰…過激化する動画ビジネス
<オンリーファンズ(OnlyFans)で活動する女性のチャレンジ動画。「責任は本人にある」との声がある一方、過激化するオンラインコンテンツに警鐘を鳴らす意見も>
SNSで活動する配信者のリリー・フィリップス(23歳)が制作した映像が、物議を醸している。それは、彼女が「1日に101人の男性と寝た」という内容のドキュメンタリー。これがオンラインで公開されると、映像内の彼女の様子を心配する声など様々な意見が飛び交うこととなった。 【動画】「1日に100人と寝る」チャレンジを行った人気配信者...挑戦の後の「悲しい姿」に議論が沸騰 成人向けSNS「オンリーファンズ(OnlyFans)」のクリエイターでアダルト女優のフィリップスは10月、ティックトックで、「14時間で100人の男性と寝る」という目標を明かして話題になっていた。そして彼女は最近、ロンドンにある2ベッドルームの物件をエアビーアンドビーで借り、そこで実際に挑戦を完遂した。ユーチューバーのジョシュ・ピーターズは、ドキュメンタリー「I Slept With 100 Men in One Day(私は1日に100人の男と寝た)」の舞台裏を撮影していた。 フィリップスは以前、この挑戦にワクワクしていると語っていたが、挑戦を終えて数時間後に撮影された今回の動画に映る彼女は、非常に弱々しく見えた。フィリップスは、たびたび鼻をすすり、泣き崩れる場面もある。この動画をきっかけに、オンリーファンズというプラットフォームの禁止を求める声まで上がる事態となっている。 ■オンリーファンズは女性たちを人形に変えてしまった 保守派のメディア評論家であるXユーザーの@LoisMcLatchは12月11日、このドキュメンタリーの抜粋を投稿した。投稿には、次のような説明が添えられている。「リリー・フィリップスが、1日に100人の男と寝た後の悲しみを振り返る」 「1) この吐き気がする行為の責任は彼女自身にある。2) OF(オンリーファンズ)が女性たちをプラスチック人形に変えてしまったことも明らかだ。そして、『モデル』たち自身がこの胸が張り裂けそうな嘘を受け入れた。今すぐ禁止すべきだ」 @LoisMcLatchが共有した動画では、目標を達成した後のフィリップスが、涙を浮かべながら、「ロボットのような」気分だったと語り、行為の最中に現実感が失われることもあったと振り返った。 「一番つらかったのは、彼らと話したときだったと思う。彼らは、『2~3分しか時間がないじゃないか。メッセージでは5分と言っていたのに』という感じだった」 ドキュメンタリーを撮影したピーターズは、その後の質問で、起きたことについて「処理」できたかとフィリップスに尋ねた。するとフィリップスは涙を拭いながら、「まだできていない。神様、私はこの日を決して忘れない」と答えた。フィリップスは泣き出し、そばに座っていた友人が抱き締めて慰めた。 ■「全く考えが足りていない」「一種の自傷行為だ」 当日、フィリップスのアシスタントは、脱落者を考慮して200人の男性を確保していた。午前9時から午後7時まで、1時間に15人ずつのスケジュールを組んでいた。当初は1人当たり5分の予定だったが、スケジュールが遅れ始めたため、2分に短縮された。なおフィリップスは新たな目標として、24時間に1000人の男性と寝て、世界記録を破ろうとしている。 Xには、もっと繊細なコメントも投稿されており、ある人物は次のように書いている。「OFのスター、リリー・フィリップスが1日に100人の男性と寝る、というジョシュ・ピーターズのドキュメンタリーを見たが、私の心は完全に打ち砕かれた......彼女は全く考えが足りなかった。彼女は、HIVがどのように感染するのかさえ意識していなかった。これは一種の自傷行為だ」 ピーターズのチームが制作したドキュメンタリーでは、物議を醸しているフィリップスの人生とキャリアに迫っている。 フィリップスは、この挑戦に対する興奮を前向きに語っていたが、事後は非常に感情的になっていたことを、ドキュメンタリーは明らかにしている。 このドキュメンタリーはネット上の人々に衝撃を与えている。フィリップスは、注目やフォロワーを集めるために過激なことをするトレンドの一端を担っているからだ。また、トップクラスのスポーツ選手を上回るほどの収入が得られることもあるオンリーファンズに対する懸念も高まっている。 ■これまでに250万ドル以上を稼いできたフィリップス 英国に住むフィリップスは18歳のとき、会員制プラットフォームのオンリーファンズにクリエイターとして参入し、アダルトエンターテインメント業界でのキャリアをスタートさせた。そして間もなく、英シェフィールド大学を中退することを決意した。 フィリップスは、これまでにオンリーファンズを通じて250万ドル以上を稼いだと述べている。しかし最近、オンリーファンズは飽和状態にあり、クリエイターたちは他者よりも目立つために極端な行動に出るようになった。 フィリップスの今回の行動は、デジタル時代の精神衛生と社会的圧力に関する議論を再燃させている。このドキュメンタリーの一部がオンラインで共有されるにつれて、過激なオンラインコンテンツが持つ影響力や、利益のために限界に挑もうとする若者たちへの影響についての懸念が高まっている。 (翻訳:ガリレオ)
ビリー・シュワブ・ダン