だんだん「崩壊前のソ連」に似てきた…?ヨーロッパで「中国ウォッチャー」として名高い老外交官が語った「中国の今後」
旧友との再会
ヨーロッパの外交界で「中国ウォッチャー」として名高い老外交官が来日。私は30年来の友人で、最近東京名物となっている「ガチ中華」で一献を共にした。 【写真】「富士山が見えないから切った」中国資本ホテルが隣人宅のヒノキを無断で伐採 ヨーロッパ諸国の中国専門の外交官というのは、一般に中国語以外にもアジア言語を習得する。彼の場合、ありがたいことに流暢な日本語を話す。 また勤務地も、自国の北京大使館と上海領事館だけでなく、中国の近隣諸国を巡る。彼も東京、マニラ、ウランバートル、それに平壌(!)でも勤務した。 昔から、彼が東京を訪れるたびに意見交換してきた。結局、記者と外交官というのは、報道するか、(お国に)報告するかの違いであって、やっていることは近いのだ。
今後の中国
ビールジョッキを傾け合ううち、いまの中国の話になった。彼が言う。 「長引くウクライナ戦争でヨーロッパは疲弊し、中国に対し、よりシビアな眼で見るようになってきている。この先、ヨーロッパが中国と真剣に付き合うかは、ひとえに中国ビジネスが儲かるかどうかにかかっている」 つまり、自由・民主・人権・法の支配などを中国に求めるというキレイゴトではないのだ。実際、ヨーロッパの政治も随分と変質した。 では中国は、今後どうなっていくと見るか? 「それは分からない。ただ今回も中国から来たが、だんだんと'80年代のソ連に似てきた気がする」 ということは、もしや10年後には……。 「週刊現代」2024年12月21日号より ……・・ 【もっと読む】「永住のための経営ビザ取得方法」から「日本の寺の買い方」まで…中国SNSで拡散されるヤバすぎる日本攻略術
週刊現代\、近藤大介