インボイス制度「適正な課税確保のために必要」岸田首相会見10月28日(全文2)
抜本的・長期的なカルト対策に取り組むつもりはないのか
江川:フリーランスの江川紹子と申します。よろしくお願いします。カルト問題について伺います。統一教会に関する省庁連絡会議ができて、相談窓口の設置が行われたりしましたが、議事要旨を見る限り、現行制度を活用する確認が行われているという程度のように見えます。オウムのときも同様の連絡会議ができて、その過程で専門家の研究会が設置されて報告書を出しています。そこで、カルトの問題は宗教の問題ではなく人権問題であるという認識の下、さまざまな提言が行われました。しかしこれは活用されることなく、そのままお蔵入りになってしまいました。 オウム、統一教会と、この国では二度もカルトを巡って国内、国際的にも衝撃を与える事件が起きています。また、2世の人たちの苦悩というのはまさに人権問題であります。カルトはこの2団体だけではありません。役所だけでなく、役所の連絡会議だけではなくて、民間の専門家などを入れた検討委員会をつくって抜本的かつ長期的なカルト対策というのに取り組むおつもりはないでしょうかという質問です。よろしくお願いします。 岸田:旧統一教会の問題については、政府としては、1つは宗教法人法に基づいて手続きを進めていくことによって実態を把握し、実情を明らかにしていく、こうした取り組みを進める。そしてもう1つが、省庁として合同の相談窓口をつくりましたが、この窓口機能をより充実し、そしてその受けた相談を適切に、法律の専門家をはじめ心理の専門家など、それぞれの分野の専門家につなげていく、この窓口機能を充実することによって、今、被害に遭われてる、今、困ってる方、これを現実にいかに救っていくのか、こうした方策を考えなければならない。
さまざまな議論があることは承知している
そして、将来に向けてこうした事態が再発しない、あるいは被害が拡大しないために、消費者契約法をはじめとするさまざまな法律を改正して、その仕組みを、制度を考えていかなければならない。こうした法改正をすることによって将来に備えることを考えなきゃいけない。このように、実態把握と現状の救済と、そして将来に向けて再発防止と、この3つを並行して行っていかなければならないと思っています。 そして、宗教法人法の手続きとして、まずは文部科学省において報告徴収・質問権の行使に向けて取り組み、手続きを始めているわけですが、その中にあってさまざまな関係者の声を聞かなければならない、それはそのとおりだと思います。まずもって担当部局であります文化庁の宗務課の体制についても思い切って拡充をし、従来、宗務課の人員8名でありましたものを、来月には38名に拡充をいたします。そして法律や会計の専門家の協力を得つつ、他省庁が把握している情報の提供を受けるとともに、被害者の方や旧統一教会問題をよく知る弁護士による団体などからも情報提供を得て、必要な協力を得ていく、こうした取り組みを進めていきたいと思います。 そして政府としては、所管庁たる文部科学省において、宗教法人法に基づいて具体的な証拠や指導などを行う、客観的な事実が得られるよう、報告徴収・質問権の行使、これを適切に行使していくことを考えております。 ご質問の中は、カルト集団に対してという対応の議論がありましたが、一応、今さまざまな議論があることは承知しております。ただ、政府としての対応は先ほど言いました3点、これはどれも重要な取り組みであり、同時並行的にこの3つを進めていく、こうした方針でこの問題に取り組んでいきたいと考えております。以上です。 司会:それでは次の方。テレビ東京の篠原さん。 男性:先ほどマイナンバーの。 岸田:すいません。ちょっと今メモが入りまして。さっきマイナンバーカード、令和6年秋に廃止を目指すということを申し上げました。1回目は6年秋とちゃんと正しく言ったんですが、2回目、6年秋と言うべきところを、4年秋と言ってしまったようであります。6年秋が正しい年月であります。訂正をいたします。よろしくお願いします。すいません。 司会:それでは篠原さん、どうぞ。