リアル中学受験 「親は教えないでほしい。塾に任せてください」というので塾を辞めました リアル中学受験-わが家の場合
「2月1日」。その響きに特別な感情を抱く方はどれくらいいるでしょうか。そう、東京・神奈川の中学受験が一斉に解禁される日です。かつて、その日にわが子を受験会場に送り出した方、自らチャレンジした方、そして、これからその日を親子で迎えようとしている方…。この企画は、「かつて」から「これから」の人に送る体験談です。もちろん「1月組」の関西圏の経験者も登場します。「成功組」も「失敗組」もいます。浪人という選択肢はあり得ない中学受験。6年生の冬、たった一度しか経験できない人生の岐路をどのように迎えたのかを多くの人に語ってもらいます。できるだけリアルに。 【グラフでみる】中学受験にかかったお金の平均は? 想定外だった費用 ■2人に1人以上が中学受験する公立小 首都圏では5人に1人がするという中学受験ですが、2人の娘が通っていた都内の公立小は2人に1人、いや、体感としては6~7割いたような気がします。「教育熱心な家庭が多い」という側面もあるかもしれませんが、むしろ両親が共に仕事を持っており、3年生の終わりに放課後の学童保育が終了すると、その代替として中学受験塾に通わせていたというのが正確かもしれません。 わが家は夫婦ともに地方の公立高校出身で中学受験の世界など全く知りませんでした。上の娘が塾に通い始めたのも周囲のように4年生からではなく、5年生から。一緒に遊んでいた子たちが次々と塾へ通い出したことも一因ですが、何より大きかったのは「東京では高校入試の入り口が減っている」という声を妻がママ友から聞いたことでした。 わが家の受験は数年以上前ですが、当時から都内の私立高校は併設中学との一貫化を進めており、高校受験から入れる学校が年々少なくなっていました。それなら公立中から都立高という方法もありますが、滑り止めなどの併願先まで考えると、かなり選択肢がしぼられてしまいます。実際調べてみると、高校から入れるのは大学付属などが多く、自宅からの通学距離などを考えると、「中学受験一択」を考えざるを得ませんでした。 ■社会ぐらい一緒にできるのでは