阪神はセ受難の交流戦で勝てるのか…カギを握る怪物ルーキー佐藤輝明の成否
2005年にスタートしたプロ野球のセ、パ交流戦が今日25日から2年ぶりに開催される。昨年は新型コロナの影響で開幕が約3か月遅れ、日程が短縮された影響で中止となっていた。交流戦は、今年で16度目となるが、過去セ・リーグが勝ち越したのは2009年の一度だけで、優勝チームも過去に2チームしか出ていない。パとの実力差は、一向に縮まる気配はないが、今季の注目は貯金「16」の勝率.700で2位の巨人に4.5ゲーム差をつけて首位を走る阪神の交流戦での戦いだろう。阪神の勢いは、パを相手にどこまで通用するのか。そして黄金ルーキー佐藤輝明(22)は、パのエース級からも本塁打をかっ飛ばすのか。阪神の開幕カードは、本拠地甲子園でのロッテ戦。交流戦は6月13日まで行われる。
佐藤、中野、伊藤らの虎新戦力がパに通用するか
セの6球団にとっては嫌な季節がやってきた。過去15年で一度しか勝ち越したことのないパとの交流戦である。だが、たとえ勝てなくとも、セのライバル球団が一緒に負ければペナントレースの順位に差が出ないというのも交流戦の特徴。逆に言えば、交流戦を勝ち抜けば一気にペナントレースの流れを変える可能性もある。 元千葉ロッテの“モノ言う”評論家の里崎智也氏も、「ペナントレースは、通常1日に3試合が行われ対戦相手に勝っても必ず他の2チームも勝つため一気に抜け出すということができない。2、3ゲーム差を縮めるのに1か月かかると言われるのは、それゆえだ。だが、交流戦は、同時に負ければゲーム差は変わらないが、1チームだけが勝ち、残り5チームが負けるということも起きる。たかが18試合、されど18試合。相手次第ではあるが、そもそもセのチームはパに勝てないだけに、もし勝つことができればアドバンテージができる」と説明する。 注目はセの首位を走る阪神。交流戦でも勢いをキープできるか否か。阪神の過去の交流戦通算成績は165勝176敗13分けで負け越しており、通算順位は8位。過去15年で勝ち越したのは6度で、矢野監督の就任1年目の2019年も負け越している。 里崎氏は、こんな意見を持つ。 「まずパ高セ低の構図を変える要因がどこにあるのか。今のところ大きな根拠は見当たらない。ただ阪神はセの中では強い。どのチームも戦力を満足に整えられない中で、阪神は佐藤に代表されるように新人がはまって層が厚くなっている。開幕から外国人が揃うなど、いろんな要因はあるが、佐藤、中野、伊藤ら新人の台頭が勝てている理由のひとつだと思う。では、その首位の力が、パを相手にどこまで通用するのか。これだけはやってみないとわからないとしか言えない。優勝するのはソフトバンクだと考えるが…」