阪神はセ受難の交流戦で勝てるのか…カギを握る怪物ルーキー佐藤輝明の成否
さらに里崎氏は、阪神が交流戦で勝つためのポイントとしてチームモチベーションのあり方を指摘した。 「これまでもパのほとんどのチームは交流戦で優勝すると目標を掲げるが、セのチームは、“5割でいければいい”などと、そもそもの目標設定が高くない。自分たちの実力をわきまえているのかもしれないが、例えば五輪で金メダルを狙うと言っている選手に入賞できれば御の字と言っている選手が勝てますか?という話。その意味で、もし矢野監督や選手が“交流戦で優勝する”とハッキリと発言するのならば期待できるのではないかと見ている」 スポーツメディアの報道によれば、新型コロナのクラスターが発生した影響で広島3連戦が中止となりファームのゲームで調整した佐藤は、「しっかりと打って交流戦優勝を目指したい」と口にしている。里崎氏が挙げる“阪神が交流戦で勝つための条件”のひとつをクリアした。 加えて巡り合わせもいい。開幕カードのロッテは通算29勝25敗5分けと勝ち越している相性のいい相手。さらにロッテは27日のその阪神戦に2年目のドラフト1位、佐々木朗希をプロ2度目の先発マウンドに送る方針を明らかにしている。 佐々木はプロ初登板となった16日の西武戦で4失点したが、5盗塁を許すなど足で揺さぶられた。クイックは、合格圏内とされる1.30秒を切る1.20秒台をマークしていたが、いわゆるスライドステップができず、どうもクセが出ていたようで走者に完璧にフォームを盗まれて好スタートを切られた。今季の阪神は、近本、中野や、熊谷らのスペシャリストだけでなく、梅野も3盗塁をマークするなど、機動力を積極的に使う。しかも投手の牽制のクセを丹念に調べあげているような痕跡がある。 佐々木vs佐藤の真っ向勝負も楽しみだが、その前に足で攻略できるかもしれない。初戦のマッチアップは、元オリックスでパの野球を熟知している西勇輝と、今季2勝2敗、防御率3.29の二木となっている。