緊急事態宣言を延長 安倍首相が会見(全文1)14日めどに専門家会議が状況評価
安倍晋三首相は4日午後6時、官邸で記者会見を行った。 ※【**** 00:35:30】などと記した部分は、判別できなかった箇所ですので、ご了承ください。タイムレコードは「安倍首相が会見 「緊急事態宣言」5月末まで延長(2020年5月4日)」に対応しております。 【動画】安倍首相が会見 「緊急事態宣言」5月末まで延長 ◇ ◇
宣言発出から間もなく1カ月
司会:ただ今より、安倍晋三内閣総理大臣によります記者会見を行います。本日も密集を緩和するという趣旨で、皆さま方、間隔を確保しておりますので、それぞれの皆さまが発言あるいは質問をされるときはマスクをお取り外しいただいて結構でございます。それでは初めに安倍総理からご発言がございます。皆さま方からのご質問はその後にお受けいたしますので、そのときにお願いいたします。それでは総理、お願いいたします。 安倍:緊急事態宣言を発出してから間もなく1カ月となります。最低でも7割、極力8割、人との接触を削減する、この目標の下、可能な限りご自宅で過ごしていただくなど、国民の皆さまには大変なご協力をいただきました。その結果、一時は1日当たり700名近くまで増加をした全国の感染者数は、足元では200名程度、3分の1まで減少しました。これは私たちが収束に向けた道を着実に前進していることを意味します。また、1人の感染者がどれぐらいの数の人にうつすかを示す実効再生産数の値も、直近の値も1を下回っています。
医療現場の過酷な状況に変わりなし
緊急事態を宣言した4月上旬、1カ月後の未来について、欧米のような感染爆発が起こるのではないか、そうした悲観的な予想もありました。しかし国民の皆さんの行動は私たちの未来を確実に変えつつあります。わが国では緊急事態を宣言しても、欧米のような罰則を伴う強制的な外出規制などはできません。それでも感染の拡大を回避し、減少へと転じさせることができました。これは、国民の皆さまお1人お1人が強い意志を持って可能な限りの努力を重ねてくださった、その成果であります。協力してくださった全ての国民の皆さまに心から感謝申し上げます。 その一方で、こうした努力をもうしばらくの間、続けていかなければならないことを皆さんに率直にお伝えしなければなりません。現時点ではまだ感染者の減少が十分なレベルとはいえない。全国で1万人近い方々がいまだ入院などにより療養中です。この1カ月で人工呼吸器による治療を受ける方は3倍に増えました。こうした重症患者は回復までに長い期間を要することも踏まえれば、医療現場の皆さんが過酷な状況に置かれている現実に変わりはありません。 これまでに500名を超える方々が感染症によりお亡くなりになられました。こころからご冥福をお祈り申し上げます。1人でも多くの命を救うためには、医療支援をさらに重症者治療に集中していく必要があります。1日当たりの新規感染者をもっと減らさなければなりません。このところ全国で毎日100人を超える方々が退院など回復しておられますが、その水準を下回るレベルまでさらに新規感染者を減らしていく必要があります。そのために、感染者が多く、特に警戒が必要な13都道府県の皆さんには引き続き、極力8割の接触回避のためのご協力をお願いします。 東京都では5月になってからも平均で1日100人を超える感染者が確認されています。これまでの努力を無駄にしないためにも、ここで緩むことのないようにお願いをいたします。そして各地への感染拡大を防ぐためにも、地方への人の流れが生まれるようなことは避けなければなりません。そのための対策も講じることができるよう、今後とも全国を対象として延長させていただくことといたしました。