緊急事態宣言を延長 安倍首相が会見(全文1)14日めどに専門家会議が状況評価
感染予防策のガイドラインを策定する
子供たちには長期にわたって学校が休みとなり、友達とも会えないことで十分に遊べない、いろいろと辛抱してもらっています。心から感謝いたします。また、お父さんやお母さんやご家族の皆さんには大変なご負担をお掛けしています。先週、文部科学省から分散登校など、新たな指針をお示ししました。段階的であっても子供たちの学校生活を取り戻していく。学校においても新たな日常をつくる取り組みを進めます。 経済活動においても新たな日常をつくり上げます。さまざまな商店やレストランの営業、文化施設、比較的小規模なイベントの開催などは、新しい生活様式を参考に、人と人との距離を取るなど感染防止策を十分に講じていただいた上で実施していただきたいと考えています。今後2週間をめどに、業態ごとに専門家の皆さんにもご協力をいただきながら、事業活動を本格化していただくためのより詳細な感染予防策のガイドラインを策定してまいります。ただし3つの密が濃厚な形で重なる夜の繁華街における接待を伴う飲食店、ライブハウスなど、これまで集団感染が確認された場所へ出掛けることは引き続き自粛をお願いすることとなると考えます。
外出自体が悪いわけではない
他方で、外出、それ自体が悪いわけではありません。人との距離を十分に保ち、マスクを着用する、そうした予防対策を講じながら外出できる。そうした日常を、専門家の皆さんのアドバイスの下に取り戻してまいります。もう一度申し上げますと、外出それ自体はまったく悪いわけではないということであります。3つの密を避けることを大前提に、新たな日常を国民の皆さんと共につくり上げていく。5月はその出口に向かって真っすぐに進んでいく1カ月です。 同時に、次なる流行の恐れにもしっかり備えていきます。その守りを固めるための1カ月でもあります。各地で医師会の皆さんの協力も得てPCRセンターを整備するなど、検査体制をさらに拡充していきます。地域の感染対策のとりでである保健所の皆さんの負担軽減、体制強化にもさらに取り組みます。感染が判明した方々には宿泊施設での療養や医療機関への入院など、病状に応じた適切な対応がスムーズに行われるよう、自治体ごとの体制構築を支援していきます。ガウンや高性能マスクなどの医療防護具についても、国内での増産や輸入をいっそう強化します。そして最前線の医療現場に国が直接届ける取り組みをもっと充実していきます。介護施設などの感染予防もいっそう強化しなければなりません。 さらには有効な治療薬、有効な治療法の確立に向かって、この1カ月、一気に加速していきます。日米で共同治験を進めていたレムデシビルについて、米国で使用が承認されました。そして本日、わが国においても特例承認を求める申請がありました。速やかに承認手続きを進めます。わが国で開発されたアビガンについてもすでに3000例近い投与が行われ、臨床試験が着実に進んでいます。こうしたデータも踏まえながら、有効性が確認されれば医師の処方の下、使えるよう薬事承認をしていきたい。今月中の承認を目指したいと考えています。あらゆる手を尽くして次なる流行に万全の備えを固めていく。そのための1カ月にしなければならないと考えています。