俳優・駿河太郎「少しでも良い未来を残すために、今行動を起こさないといけない」[FRaU]
映画やドラマで存在感を放つ、俳優の駿河太郎さん。忙しい毎日のなかでもプライベートでは、サーフィンやスノーボードなど自然のなかで過ごす時間を大切にしています。
海での出会いからはじまった、 持続可能なものづくり
「自然に触れていると、地球の環境が今どうなっているのかを肌で感じます。雪の降り方は年々変化していて、昔のように冬のあいだにだんだんと雪が積もっていくことが少なくなりました。一度雪がたくさん降って積もり、溶けかけた時に、またドカンと大雪が降ることがたびたびあります。それは雪崩を起こしやすいので、とても危険なんです。サーフィンははじめて10年ですが、海のごみは近年ますます問題になっています」 サーフィンをする時に、駿河さんが実践しているのが「ワンハンドクリーン」。海から上がる時に、片手にサーフボードを持ち、空いているもう片方の手でごみを拾って持ち帰るという活動だ。
「僕の周りのサーファーが、海を少しでも綺麗にしたいと自主的にはじめた活動です。その趣旨に共感したので僕も真似しました。海の中や海岸にあるごみは漂流してきたものもありますが、残念なことにサーファーがごみを置いていくことも。そういう人を見かけたら『持って帰りましょう』と声をかけるようにしています。それで揉めることがあったら嫌だなと思いながらも、こちらは海に遊ばせてもらっている立場ですから」 サーフィンをはじめてから環境を大切にしたいという思いが自然に芽生えていった。そんななかである出会いを経験する。 「以前、1人で茨城の海にサーフィンをしに行きました。砂浜で車がスタックしてしまって、その時海に来ていた男性に助けてもらったんです。お礼を言って海に入っていたら、その人はずっと砂浜でペットボトルを拾っていました。帰り際にもう一度お礼を言い、『ペットボトルを拾っているようだけど何をしているんですか?』と、声をかけました。話を聞くと、彼は豊島株式会社という会社に勤めていて、回収したペットボトルなどから糸をつくって生地にする“UpDRIFT™”というプロジェクトのリーダーだったんです。それは素晴らしい事業だと思い、僕がデザインをしているアパレルブランドで生地を使わせていただきました」