「なぜ角田裕毅ではなくローソンをペレスの後任に選んだのか」レッドブルの選択を『F1』公式の識者が考察|F1
2023年、2024年とシーズン途中から力を試される状況となったローソンについて、順応性とメンタル面での強さがあったとのこと。 「シーズン途中からピンチヒッターとして戦い始めることは、決して容易なことではない。ローソンはそれを一度ならず二度も経験しており、二度目の期間中は統計的には角田に全面的に負けていたものの、どちらにおいても、ある程度の好成績を収めたと言える」 「レッドブルはローソンの精神力と、戦っている時の気概を高く評価しているようだ。ローソンは、2024年にホイール・トゥ・ホイールで戦う際、かなり強気だった。彼が交代するドライバーのペレスと少なくとも2度、激しい戦いを見せた」 「その精神的な強さはフェルスタッペンというこの世代最高のドライバーと対戦する際に大いに役立つだろう。ローソンの絶大な自信と、自分の能力に対する信念も役に立つはずだ。しかし、彼が巨大な課題に直面していることは間違いない」 フェルスタッペンの僚友というポジションは、並大抵のものではないとトラック上で明らかになっている。ピエール・ガスリー、アレクサンダー・アルボン、そしてペレスと、屈指の実力派ドライバーが軒並み劣勢となった。続くローソンにとって、対フェルスタッペンでどこまで肩を並べられるのか現時点では未知数と言える。 「何はともあれ、ローソンは長い間切望し続け、準備ができていると信じていたシートを手に入れた」 「彼とレッドブルが期待する通りの活躍をすれば、フェルスタッペンとの強力なパートナーシップを築くことができるだろう」
今回、レッドブル昇格を逸した形になった角田について、バレット氏はF1での今後を考えると、一つのターニングポイントとも言える出来事になるのではないかと説いた。 「一方で角田は今回の出来事が、自分にふさわしいと思うチャンスを得られる大きなきっかけになるかもしれない。だからこそ角田はこの屈辱と向き合い、来年またレベルアップするために集中することが重要なのだ」 「そうすれば角田はレッドブルでの競争に加わるだけでなく、他のチームにとっても魅力的な存在になれるだろう」 角田は2024年6月、レーシングブルズとの2025年契約をかなり早い段階で決めた。この早期決着について、角田は他チームからの打診もあったと口にしていたが、バレット氏もその動きをキャッチしていた模様。 「実は、この日本人ドライバーはハースやザウバーとも契約がうわさされていた」 だがホンダとレッドブル・パワートレインズの協力関係が2025年限りで終わることを強調し「ホンダが2026年からアストンマーティンと提携することを想定すると、将来的にはアストンに身を投じる可能性も十分に考えられる」と、角田に異なる道が拓けるとも記している。