巨人が「田中将大」を救った理由 「マー君が菅野の代わりになるとは誰も思っていない」
「マー君、神の子、不思議な子」とは、楽天で監督を務めた故・野村克也氏の名言だ。そのマー君こと田中将大(36)が巨人に移籍するという話が急浮上した。相思相愛だという。 【写真をみる】「田中将大」が楽天退団についても相談したという“年上妻” 40歳とは思えない美貌がまぶしい ***
「ハワイ旅行中の阿部監督が“海外挑戦する菅野智之に代わる支柱に”“好調時に復活すると思う”とラブコールを送っていますけど」 と、スポーツ紙デスクが苦笑する。 「それはリップサービス。マー君が菅野の代わりになるとも、復調するとも、誰も思っていませんよ」 では、なぜ巨人はマー君を取ろうとしているのか。 「楽天を自由契約になった当初、夕刊紙が〈巨人幹部が『(田中獲得は)100%ない』と断言〉と報じた通り、巨人に獲得意志は皆無でした」 だが、移籍先の有力候補とされたヤクルトや中日に獲得の動きはなく、雲行きは悪化の一途。最近は、〈独立リーグ〉や〈海外〉、挙げ句は〈引退〉の可能性を報じる記事も出た。一方、ファンや識者からは“球界の功労者がこんな扱いでいいのか”といった憂慮の声が出始めていた。
巨人の思惑は……
そんな崖っぷちに追い込まれた田中に手を差し伸べたのが、巨人だった。 「いかにも“球界の盟主としての責任を果たした”という格好がついたわけ。年俸も、古巣の楽天が提示した5000万円に少し上乗せした額で、決して買いたたいたわけじゃないと」 巨人は、昨年オフのFA戦線で完敗した。 「“外様に薄情な球団”というのは有名な話。その悪評を払拭するべく、これ幸いとマー君を救ったんです」 効果はてきめんで、直後、FA中だった甲斐拓也の巨人入りが発表された。 田中は、あと3勝で200勝に到達するが、 「今季ゼロ勝の投手ですから、期待はしてないでしょう。達成すればグッズ収入で多少儲かりますが、あくまで“おまけ”ですね」 何はともあれ「捨てる神あれば拾う神あり」である。 「週刊新潮」2024年12月26日号 掲載
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