クリエイター所有型 eスポーツ チームの台頭とその限界。業界が抱える課題と可能性とは
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クリエイター所有型のeスポーツ組織へのブランドの関心。それが深まるにつれて、そこに参戦するデジタルクリエイターも増えてくるだろう。その最新の例が、有名コンテンツクリエイターのケイトリン・“アモーランス”・シラグサ氏だ。ことし6月、Twitch(ツイッチ)ストリーマーである同氏は、テキサス州のeスポーツチーム、ワイルドカード・ゲーミング(Wildcard Gaming)の株式を購入した。 ワイルドカード・ゲーミングへの投資というシラグサ氏の決断は、ビジネスに関する的確な判断で名声を築いてきたコンテンツクリエイター(同氏は過去にガソリンスタンドも多数購入している)によるeスポーツビジネスへの支持表明だ。 ワイルドカード・ゲーミングの最高執行責任者で共同設立者のベン・メリット氏は、「北米には、ディスガイズドとモイストがある。もちろん、クリエイター主導型モデルのサービスをもっと求める声もある」と語る。「我々はこれを、『北米初の女性が主導するクリエイター集団になって、このニッチを勝ち取ろう。それを目指そう』と考えていた」。同氏によれば、ワイルドカード・ゲーミングは現在、黒字を計上しているという。 この発表以来、ワイルドカードはシラグサ氏を自社のコンテンツとブランディングのなかで大々的に取り上げるようになった。そのX(旧Twitter)のバナーもシラグサ氏の画像で飾られている。 シラグサ氏は、「ファンは私がすることなら何でも見てくれるのだろうけど、私には業界とのパイプがあるので、xQc、さらにはラドウィッグ、モイストクリティカルといった友人を呼ぶこともできる」と語る。 「彼らのなかにはeスポーツチームのオーナーもいるので、実際のトーナメントとは別に、ちょっとたきつけて、親善試合を企画するのも面白いかもしれない。ちょっとしたクロスオーバー系の宣伝で」。 [原文:How creator-owned teams are shaking up the esports industry] Alexander Lee(翻訳:ガリレオ、編集:坂本凪沙)
編集部