シンプルを突き詰めた気鋭デザイナー着こなしとは? 「Cale」デザイナー 佐藤佑樹さんの住まいと装い
かっこいい大人はどんな暮らしをしているのか? 日々の生活から、そのスタイルのヒントを読み解きます。今回は、素材への強いこだわりと控えめながら洗練されたデザインで注目を集める「Cale」のデザイナー、佐藤佑樹さんの自宅にお邪魔しました。 【すぐ真似したいインテリア写真集】カッシーナ、アルフレックス──上質な家具がセンス良く配置された、佐藤さんのミニマルな居住空間
‟控えめな完璧主義”を貫く、シンプルを突き詰めた装い
現在、カルのデザイナーである佐藤さんは、柔らかな物腰と丁寧な言葉遣いが印象的だ。大学で美術を専攻し、卒業後は美術館やギャラリーで働いていた。そしてその後、ファッション業界へと転身し、上海で国内外のさまざまなブランドの生地開発に携わり、服作りの基礎を学んできたということ。そして、自身のブランド「Cale(カル)」を立ち上げたという経歴となる。 そんなカルのブランドコンセプトは、「控えめでありながら完璧主義」。その世界観は、佐藤さんの部屋や自身の着こなしにも表れているだろう。また近年、ジェンダー論が揺れ動く中で佐藤さんは年齢とともに変化する男性の身体に対し、どう冷静に対応していかをテーマにしているとのこと。読者諸兄にとっても気になるテーマだと思うので、ぜひカルの服に袖を通してみてほしい。
佐藤さんが日常で着るのは、「自分で作ったカルの服のみ」と決めているそうだが、アクセサリーやバッグなどはその限りではない。繊細で華やかな時計やジュエリーに、重厚感のあるレザーバッグなど…。 「着こなしの幅を広げたい、ファッションを楽しみたいという気持ちももちろんありますが、結局のところは、自分以外の誰かが意匠を凝らし作った魂のこめられたモノに触れていたいというのが一番の理由ですね」 一見すると、シンプルにまとまっていながらもこだわりが満載の佐藤さんの着こなし。部屋のインテリアからも同様の哲学を感じることができる。部屋にはお気に入りの名作家具に加えて、ガラスや陶器、ドローイングの作品なども年代や国を問わずセンスよく配置されている。そのなかには、家族から継承したものも。 リラックスしながらもどこか都会的で洗練されたご自身の着こなしと共に、スタイルをひもといていこう。