都知事選が告示、コロナ禍の第一声 過去最多22人が立候補
◎元日弁連会長・宇都宮健児氏
元日弁連会長の宇都宮氏は、都庁前で第一声。「立候補した誰よりも都民一人ひとりの命や暮らし、とりわけコロナ災害でしわ寄せを受けている社会的・経済的弱者への思いが強いと思っているし、政治を行う上で一番大事な要素だと思っている」と支持を呼び掛けた。 コロナ対策などと絡み、小池知事が進めようとしている都立・公社病院の独立行政法人化を批判し「こういうときこそ、公的な病院を維持強化することが求められている」と訴えた。ほかに(1)カジノ誘致反対(2)東京五輪・パラリンピックの中止(3)経済重視政策からの脱却――などを訴えた。
◎前熊本県副知事・小野泰輔氏
前熊本県副知事の小野氏は新宿・歌舞伎町で第一声を上げた。「私は全くの無名。おそらくまだまだ知らない人が多いと思う。でも現実的に見れば、小池さんに勝つことができる可能性のあるポジションとポテンシャル、そして行政能力を持っているのは私しかいない」と気勢を上げた。 東京と地方の間で人・モノ・金の循環ができれば日本全体が元気になると主張。「いま地方に行くと若者はいない。(一方)東京に行くと暮らしにくい環境なので子どもを産まず、人口減少が起きてしまう。これからは東京から、東京の感覚を持って地方を活性化するような投資をする、あるいは地方に見込みのあるビジネスがあればそこに東京が積極的に投資していく。それにより地方が持続可能になり、地方からまた人が(東京に)来る、そして東京からも人が行く。そういう構造を作りたい」と訴えた。
◎N国党首・立花孝志氏
NHKから国民を守る党(N国)党首で政治団体「ホリエモン新党」代表の立花孝志氏は都庁前で第一声を上げ、「争点はコロナの問題。娯楽産業をやっている方からしたら、自粛自粛とされたら『死んでいい』と言われているに等しい。飲食店やイベント業をやっている方、お守りしますよ」と訴えた。 「コロナ対策を見たら分かる通り、馬鹿な政策が打たれている」と切り出し、過剰な自粛を求めたと小池都政を批判。「この後、必ず第2波が来る。そのときに、もう東京都は『貯金』を使い果たしてしまった」と述べ、コロナ対応で約9300億円あった財政調整基金を約500億円まで切り崩したと指摘し、今後に向けた財源としては「どんどん都債を発行」するべきだとした。