都知事選が告示、コロナ禍の第一声 過去最多22人が立候補
東京都知事選が18日、告示され、過去最多となる22人が立候補を届け出た。4年間の小池都政への評価や新型コロナウイルス対策、来夏に延期された東京五輪・パラリンピックのあり方などが主な争点になる見通しで、7月5日の投開票日に向け、首都のリーダーを選ぶ17日間の論戦が始まった。 【表】東京都知事選挙特設サイト 立候補者一覧 主な候補者は届け出に、れいわ新選組代表の山本太郎氏(45)、現職の小池百合子氏(67)、元日本弁護士連合会会長の宇都宮健児氏(73)、前熊本県副知事の小野泰輔(たいすけ)氏(46)、NHKから国民を守る党党首の立花孝志氏(52)ら。任期満了に伴う都知事選は2011年以来。各候補者は都内各地やインターネット上でコロナ対策に配慮しながら第一声を上げた。
◎れいわ代表・山本太郎氏
れいわ新選組代表の山本氏は、新宿駅南口で第一声を上げた。生活困窮者への支援活動をする中で、新型コロナウイルスのまん延後、路上生活者が増えたと述べ、「目の前で困っている人(の生活を)をすぐに底上げするためには、目の前のこの選挙に出て、権力をとり、執行するしかない。そう思った」と立候補の理由を語った。 さらに都民の雇用や生活を守るためには政府が新型コロナウイルスを「災害」として認定すべきだと主張。都が地方債を発行すれば20兆円まで調達できるとした上で、知事となれば(1)都民1人1人に10万円を給付(2)高校・大学・大学院生に対し1年間の学費免除(3)医療従事者らに危険手当(1日2万4000円)支給(4)失業者を減らすため都職員3000人の新規雇用――などを行うと訴えた。
◎現職・小池百合子氏
現職の小池氏は、「第一声」として自身のホームページ(HP)上に約2分の動画を公開した。「東京の未来は都民と決める」をスローガンに(1)都民の命を守り稼ぐ東京(2)人が輝く東京(3)都民ファーストの視点での行財政改革・構造改革を進めると訴え、「都民の未来を守るために、私は戦い続ける。一緒に新しい東京を作りましょう」と呼び掛けた。 コロナ対策としては「いま感染第2波への構えとして、万全の医療検査体制の確保を進めている。都民の命と健康を守り抜くことを最優先に、経済活動への支援もさらに強化していく」とアピール。就任以来「東京大改革」を進めてきたとした上で、待機児童数を3年間で6200人減少させたことや、国に先駆けて都独自の受動喫煙防止条例を制定したこと、事業見直しで3500億円の新規財源を確保したことなどを成果として語った。