これってSEOのランキング要因? 気になる6つのトピックを鈴木謙一氏が解説
Googleではスパムポリシーとして「期限切れのドメインの不正使用」を定めている。アルゴリズムで処理できるならポリシーに定める必要はないので、Googleはリンク評価の引き継ぎを完全には処理できていないと考えられる。
■ 鈴木氏が執筆した記事が上位表示された事例 鈴木氏は、「やはりリンクは重要。とはいえ、重要でない場合もある」と語り、鈴木氏が執筆した記事が、リンク数では絶対に負けるだろう日経や、ブルームバーグの記事よりも上位表示されていることを紹介した。
情報が最新であり、トピックオーソリティ(その分野に関して権威がある)の高い鈴木氏の記事の方が価値があると、Googleに判断されたわけだ。「新しいトピック、ニッチなトピックはバックリンクがなくても上位表示ができる。ただし、フレッシュさが重視されるため、上位表示される期間は短いかもしれない」と鈴木氏は分析する。
[トピック(4)] ソーシャルシグナル:ランキングシグナルには利用されていない
SNSでの投稿数や、「いいね」の数、リポストの数、フォロワーの数など「ソーシャルシグナル」は、ランキングに影響するのだろうか? 鈴木氏は「Googleは利用していない」と断言し、その理由の1つとして信頼性に欠ける点をあげた。
SNSはbotを作って自分のサイトのコンテンツにコメントしまくる、お金を払ってフォロワーを増やしたり、リポストしてもらったりするなど、簡単に操作ができてしまう。また、「いいね」は「役に立つ」「読んだ」から押したのか、どういった意図で「いいね」したかがわからない。「感情がわからない状態でランキングに影響させるのは、危険」と鈴木氏。
ランキングシグナルに利用されていない2つ目の理由として、鈴木氏は「アクセス拒否」をあげた。鈴木氏はXのrobots.txtでBingbotがブロックされていることを示した。ブロックされているということは、BingはXの投稿を読み取ることができない。
Twitterの頃にGoogleもブロックされていたことがあるという。「前触れなしに、アクセス拒否されるのがGoogleも怖いんですよね」と鈴木氏。現在、GoogleはAPIでXの投稿を入手できているが、今後何があるかわからない。ランキングに反映させるには不安定なので、Googleはソーシャルシグナルをランキングに利用していないという訳だ。 ┌────────── ランキングへの影響はないからSNSマーケをやらなくてよいということではないです。むしろ、取り組まなきゃダメです(鈴木氏) └────────── SNSで影響力を持てば、間接的にサイトにもプラスになる。また、Googleがランキングに直接反映していないとしても、世の中のトレンドやホットなトピックを判断する際に活用している可能性はある。鈴木氏は「SNSはもちろん、ニュースレターやDMなど、SEOだけにこだわらず施策に取り組むことが大切」と語った。