【福岡大附属大濠】ビッグ3の爆発と堅実なディフェンスで鳥取城北を倒してウインターカップ制覇 | 高校バスケ ウインターカップ2024
インターハイの準々決勝は10点差で勝利した福岡大附属大濠だったが、プレス・ディフェンスで仕掛けてもトランジションで3Pを決められるなど、3Q終盤までリードを奪われる苦戦を強いられていた。オールラウンドなスキルを持つ留学生のハロルド・アズカとシュート力がある新谷を軸にした鳥取城北に対し、ウインターカップの決勝では強度の高いマンツーマン・ディフェンスを徹底。片峯コーチはその意図を次のように説明した。
「インターハイの時は(プレスを)うまくかわされて、レイアップというよりは8番(新谷)にディープスリーで打たれたり(決められた)といった印象があったので、あまり2-2-1とか1-2-2で仕掛けてチェンジングで曖昧になるよりも、ハーフコートでしっかり強度高く(ディフェンスを)やっていこうということでゲームプランを立てていました。そこで見竹と高田がハーフコートで強度高くやってくれたので、徐々にドライブのキレだったり、シュートの精度が落ちたところで、うちは走れた部分がありました」
武器の3Pショットに加え、兄の颯斗を彷彿させるドライブで得点を重ねた湧川は、前半だけで21点を稼ぎ、ハーフタイムで10点リードを奪う原動力となる。昨年の決勝は7点、3Pが6分の1と持ち味を発揮できなかったが、この1年でピック&ロールから得点機会をクリエイトするスキルが著しくレベルアップ。32点という大爆発につながるきっかけになったプレーについて聞かれると、湧川は「ピックで相手の留学生と駆け引きをして、1回パスフェイクをしてからレイアップに行けた。この駆け引きに勝ったというのは、本当に自分の中で結構うれしくて、そこは去年に比べてだいぶ成長できたと思います」と振り返った。
3Qになると渡邉が3Pショット3本を、高田もドライブや見竹のアシストから3Pを決めるなど、19-4の猛チャージで一気に引き離すことに成功。鳥取城北の河上貴博コーチは、「あそこ(渡邉)のシュートがあるとスカウティングをして臨んでいたんですけど、そこに対しての指示も自分自身がうまく出せず、対応が後手後手になってしまった」と悔やんだものの、福岡大附属大濠が質の高いオフェンスを遂行していたのも事実だった。
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