「結婚してモチベーション低下」「通信相手は男性」 “スマホ使用問題”相次ぐ競馬界で「藤田菜七子」が引退に追い込まれたワケ
藤田菜七子(27)が引退――。衝撃のニュースが駆け巡ったのは昨年10月11日のこと。“競馬界のアイドル”と言われ、女性騎手の年間最多勝や重賞制覇など数々の記録を樹立してきた27歳のジョッキーが突然現役を退いた。きっかけはスマホ使用だった。競馬界を揺るがした「スマホ脳」問題とは何だったのか――。 【写真10枚】ミニスカから美脚チラリ…馬を降りた「藤田菜七子」のプライベートショットが可愛すぎる 競馬や競輪などの日本の公営競技では、情報漏えいを防止し、公正さを担保するため、騎手は、開催日の前日からスマホなどで外部と通信することは禁止されている。 しかしながら、2023年5月には、デビュー初年度から重賞勝利を収めるなど活躍していた今村聖奈(21)ら若手ジョッキー6人が競馬開催日にスマホを使用したことが発覚。30日間の騎乗停止処分を受けた。 さらに、昨年7月には水沼元輝(22)の、10月には永野猛蔵(22)と小林勝太(21)のスマホ使用が発覚し、騎乗停止処分に。永野は、藤田と同様に、みずから騎手免許の取り消しを申し出た。 相次ぐ若手ジョッキーによるスマホ使用問題。前例に従えば騎乗停止処分が妥当なところ、藤田が“引退”という選択をしなければならなかった理由とは――。(2023年05月11日配信記事、週刊新潮 2024年10月24日号をもとに再構成しました) ***
「通信はしていない」とうそ
藤田の電撃引退の引き金は週刊文春だった。〈新婚藤田菜七子騎手に「通信機器不正使用」を直撃した〉という記事で違反行為を指摘。その発売翌日に藤田はJRAに騎手免許取消申請願を提出した。 なぜ引退を急いだのか。そもそも引退せざるを得ないほどの悪事なのか。 「菜七子は7月に結婚し、既にモチベーションが下がっていました」 とスポーツ紙記者が語る。 「ただ、師匠の根本調教師が2年後に定年を迎える。それまでは現役を続けよう、と約束していました」 そこに直撃取材が来たわけだ。記事では違反を否定した藤田だが、 「JRAの聴取で『通信していた』と違反を認めた」 引退勧告が言い渡されるほどの重罪ではない。が、 「菜七子は、昨年の調査で『通信はしていない』とうそをついていたことになる。これが悪質と判断されれば騎乗停止9カ月あるいはそれ以上の処分があり得た」 元々2年で辞めるつもりが、長期の騎乗停止……。 「しかも記事には『LINE履歴などのデータを入手した』と。通信相手は男性で、続報が出れば新婚生活に波風が立つ恐れがある」 彼女は、処分を決める裁定委員会を待たず、翌週の週刊文春発売前に引退した。 それにしても、今回の件で多くのものが失われた。 「まず、師匠との約束。引退届を書いた際、菜七子も根本師も号泣したそうです。引退式もできない。GI未勝利ながら彼女ほどの功労者なら行われてしかるべきですが、ファンもがっかり」 藤田は、自身のInstagramに「許されるならば、今後の競馬界の益々の発展に、私なりに尽力させていただけたら」と投稿していたが、その願いがかなうかどうかは危ういところだ。 「元騎手でフジテレビ中継の解説を務める細江純子の後継になれたのに。ジャンポケ斉藤が不祥事で降板したテレビ東京中継のMCも、後任募集中。でも、JRAとけんか別れでは務まらない」